フォトジェニックなミュージアムと言えば、Webメディア「Refinery29」(リファイナリー29)の29ROOMSや、Museum of Ice Creamなどが挙げられる。これらはミレニアルズを中心に熱狂的な支持を得ており、チケットは即完売だ。
2017年8月1日に、米国サンフランシスコにて「色」をテーマにしたポップアップスペース「Color Factory(カラー工場)」がオープンした。Color Factoryは10数名のアーティストが手がけたフォトジェニックで、インタラクティブ性に富んだアートスペースである。
Color Factoryの人気ぶりも例外ではない。チケットはオープンすると即完売。35ドル(日本円で約4000円)と高額にも関わらずだ。
とにかくカラフル
用意されている部屋は単色の色にフォーカスした、とにかくカラフルな部屋たちだ。黄色の部屋では、ボールプールが用意されており、一面を埋め付くしている。20万以上のボールが用意されているという。非常にインパクトのあるインスタジェニックな空間だ。そして、こうしたカラフルな部屋が緑、青など様々な色で用意されている。
ミラーボールを活用したアートスペースも
部屋の天井にミラーボールが敷き詰められた部屋もある。床には光が反射しており、Instagramで言えばブーメラン用の部屋といったところだ。
1万本の飾り紐の中に入って遊ぶ
部屋の天井からカラフルな1万本の飾り紐が垂れている空間。飾り紐の中に入り、迷路の中を歩くような体験もできる。紐の中から飛び出す写真を撮影する人の姿も。
階段や廊下も余すことなく
Color Factoryは3階建てのビルとなっている。移動に使う階段やエレベーターまでもがカラフルだ。
また、フロア内の廊下もカラフルに彩られており、スペースを余すことなく、利用している。壁、床がカラフルな光で照らされ、廊下さえも幻想的でフォトジェニックな空間なのだ。
#Selfieをただひたすらプリント
様々な人の自撮り写真が床一面に散らばっている部屋も。Instagram上のハッシュタグ#selfieで投稿されたものを自動でプリントアウトし続けており、遊び心のあるアートである。
手ぶらで写真撮影が可能
Color Factoryがミレニアルズを魅了しているのは、フォトジェニックなアートスペースのせいだけではない。
来場者は、自身のカメラやスマートフォンなくして、写真撮影をし、手元に残すことが可能だ。設置されているカメラで撮影し、その写真が自身のアドレス宛に送付されてくるという仕組み。それを実現しているのが、エントランスで渡されるColor Factoryカードだ。
ウェルカムマカロンで胃袋もつかむ
エントランスにはぐるぐると回るカラフルなウェルカムマカロンの用意も。至れりつくせりだ。
影響力をもつブロガーがアートディレクションを
Color Factoryの発案者は、ライフスタイルブログOh Happy Dayを運営するブロガーのJordan Ferney氏。Oh Happy DayはSNSも運用しており、Facebookで30万人以上、Instagramで40万人以上のフォロワーを抱え、大きな影響力を持つ。
そんな彼女が執筆したOh Happy Dayのブログ記事を見ると、数々のカラフルなアイテムを紹介したものばかり。彼女のカラーに対するこだわりの強さが伺える。
彼女がColor Factoryを作るにあたって発信したメッセージは「Put on your favorite hue and come to us for coloe!」。「あなたの最も好きな色を身につけて、色を求めて私たちのところへ来てください」という意味だ。
「Instgaramに載るようなコンテンツ」を企業が作りたいのであれば、フォトジェニックであり「体験型」であることが重要だ。それは、ミュージアム型のアートスペースの流行をみれば一目瞭然である。