小売店舗の窓ガラスには広告ポスターが貼られていることが一般的です。たとえば、コンビニの窓ガラスには、商品値引きやキャンペーン情報が掲載されたポスターやフライヤーが貼られています。従来の広告はありきたりで代り映えしないものです。
今回ご紹介するスタートアップGlass Mediaはプロジェクターにより小売店舗の窓ガラスを広告スペースに変えるサービスを提供しています。これまでのポスターとは異なり、動きがありかつ鮮明な広告を時間帯に合わせて表示することが可能です。そのため、セブンイレブン、マクドナルドなど多くの企業の小売店舗に導入され始めています。
窓ガラスを広告スペースに変えるGlass Media
小売店舗の窓ガラスを広告スペースに変えるGlass Mediaの構成要素は、ガラスに貼るディスプレイシール、プロジェクター、クラウド、コンピューターの4つです。
広告を表示したい窓ガラスの箇所にGlass Mediaが独自開発したディスプレイシールを貼ります。
Glass Mediaが貸し出すプロジェクターでレーザーライトをディスプレイシールに向けて照射します。すると、ディスプレイシールに鮮明な広告が表示されます。デジタルサイネージの場合、明るい太陽光の下ではディスプレイの映像が霞んでしまう欠点がありました。しかし、Glass Mediaの場合はそのような欠点はありません。太陽光の下でも明瞭な映像を映します。
Glass Mediaのクラウドを経由して、コンピューターから表示する広告の種類、日時を設定できます。
様々な場面で利用が始まっているGlass Media
Glass Mediaはすでに多くの会社で導入され始めています。Glass Mediaを用いた広告の例をいくつか紹介します。
1.セブンイレブンでの活用事例
セブンイレブンは窓ガラスにスマホ型の広告を表示。セブンイレブンの自社アプリを訴求するプロモーションを実施しました。
2.ペットショップでの活用事例
ペットショップは窓ガラスにペットフードの広告を表示しました。
時間ごとに広告の表示内容が変わるよう設定されています。
3.夜間営業していない店舗の窓ガラスを全面に使った活用事例
夜間営業していない店舗の窓ガラスに広告を表示する活用方法も考えられます。こちらは夜間営業していない店舗のガラスウインドウ全面を活用して、ワインの広告を表示しています。
時間や状況に合わせて、柔軟に広告表示を
Glass Mediaを使用することで、店舗の窓ガラスに朝はコーヒーの広告、ランチの時間はお弁当の広告、雨が降れば傘の広告といったように、時間や状況に合わせた広告を表示できます。コンビニのようなその場で飲食するコーヒーやファーストフードを販売している小売店舗であればこそ、リアルタイム広告は非常に有用です。他にもレストランのような店舗の場合、Yelp(レビューサイト)やTwitterのカスタマーレビューを表示するといった活用方法も考えられます。
これまであまり着目されていなかった小売店舗の窓ガラス部分。今回ご紹介したGlass Mediaのようなサービスが続々と登場し、紙のポスターや広告を目にしなくなる日もくるかもしれません。