画像:engadgetより
こんにちは、石井リナです。 企業のプロモーションとして、デジタルコミュニケーションが増えるのと同時に、オフラインでのコミュニケーションも多くなっている印象があります。また各社力を入れ、より面白い取り組みが増えているなと感じます。
日本外で行われている企業や団体のリアルイベントでのデジタルプロモーション事例をご紹介します。最近のリアルイベントにおけるデジタル体験のトレンドは2点あります。
1.自分自身で足を運び、体験がしたくなるインパクトのあるもの
2.その場で撮影できる写真がフォトジェニックであること
いくつか先進事例をあげて説明していきます。
SAMSUNG(サムスン)
大手家電メーカーのSAMSUNGは先日NYにデジタルの遊び場となる旗艦店を立ち上げました。その名も「SAMSUNG837」と称され、6階建て、1600坪規模の広い空間です。 ここはSAMSUNGの製品の販売を目的としておらず、”experiential playground”(体験の遊び場) を目的としています。 SAMSUNGがこうした空間をNYのど真ん中に立ち上げること自体も意義のあることですし、そうしたブランディングの場をリアル空間として提供することがいかに大切かということも言えますが、今回はこの場で提供しているある仕掛けについてご紹介したいと思います。
THE VERGE より
また、このサービス以外にVRでの体験空間や、自分たちの写真が巨大スクリーンに表示されるという様な仕組みも多く用意されており、1度訪れてみたくなるような施設となっています。
THE VERGEより
こうしたユーザーエクスペリエンスを通して、SAMSUNGが提供するテクノロジーがいかに最先端なものであるかということを、世界に発信している好事例です。
Coachella(コーチェラ)
アメリカのカリフォルニアの砂漠地帯で行われる巨大音楽フェスティバルがCoachella(コーチェラ)です。パリスヒルトンやレオナルド・ディカプリオなどの海外セレブも足を運ぶほど人気の高いフェスです。経済効果も高く、6日間の開催で60万人が訪れると言われています。
MNNより
そんなCoachellaですが、今年はインフルエンサーがこぞってInstagramに投稿していたのがこちらのGIFです。およそ180度彼女たちの周りを回っている様なGIFとなっていて、3Dを感じられる仕掛けとなっています。
手がけたのは3Difyという企業です。動画では360度撮影出来るようになっていますが、今回は180度セットを組み立てフォトブースを仕上げています。
GIFや動画が撮影できるフォトブースなども増えてきた印象はありますが、空間を楽しむ様なフォトブースはまだまだ珍しい印象です。
MET GARA(メット・ガラ)
ファッション誌VOGUEが主宰している「ファッション界のアカデミー賞」とも称されるファッションイベントがMETGARA(メット・ガラ)です。今回のテーマが「テクノロジー時代のファッション」ということもあり、セレブリティのファッションが前衛的なファッションが目立ちました。 テクノロジーをコンセプトに掲げたイベントでのデジタル体験もかなりインパクトに残るものでした。平面的ではなく、空間自体をフォトブースにするという様な仕掛けで、床から天井までを蛍光灯が設置されていて、立っているだけでも絵になるというもの。
#Annawintour #metgala repost @voguemagazine Mariam Durasさん(@mariamduras)が投稿した動画 –
このフォトブースの中で撮影された動画は編集された状態で「VOGUE」のInstagramアカウントや、当人たちのアカウントであっという間に拡散されました。
Manus x Machina for @voguemagazine @instagram #balmainarmy directed by @gvsgvs Gordon von Steinerさん(@gvsgvs)が投稿した動画 –
さいごに
今までの3例をみても、体験したいと思わせるものであるのと同時に、「その場を写真に収めたい、その後SNSでシェアしたい」という様な欲求が発生する様な「ユーザーの期待を超えたデジタル体験」があるということが共通項であると思います。
また、リアルイベントでのユーザー体験が、全くもってデジタルやテクノロジーに頼ったものではなく、アナログな仕掛けであったとしても「ユーザーの期待を超えるもの」であれば、SNSでの投稿や拡散は増えていく様に感じます。 企業にとっては、なかなかハードルがの高くなってきていることは間違いないですが、1ユーザーとしては今後のオフラインにおけるデジタル体験がどんなものになっていくのか、ワクワクして仕方がありません。