テレビ番組やメディアが広告収益で成り立つように、VR業界でも、同じようなビジネスモデルが誕生しつつあります。この背景には、VRコンテンツを広告に活用することを検討している企業が増えていることがあります。
今回は、VRコンテンツを広告に活用したいと考えている企業と、VRコンテンツ制作者とをつなげるスタートアップ Vertebrae(ヴァーティブレ)についてご紹介します。
広告フォーマットは2種類
Vertebraeは2015年、米国カリフォルニアで設立され、今までに1000万ドル(約11億円)を資金調達しています。この調達額を見てもVertebraeが注目されていることが分かります。
Vertebraeが手がける、VRコンテンツを活用した企業の広告支援は大きく分けて2種類に分かれます。1つは、オリジナルVRコンテンツ内で、企業の商品・サービスを紹介するVRコンテンツを流す広告。もう1つは、VRコンテンツ内のスペースに、企業の商品・サービスの立体物を表示する広告です。
ホラーゲームのVRコンテンツ内には、ホラー映画のVR広告を
ホラー映画「SAW」(ソウ)シリーズで有名な映画製作・配給会社のライオンズゲートがVRを活用した広告を実施するためにVertebraeと協業しました。VRコンテンツ制作会社のOtherworld Interactive(アザーワールド インタラクティブ)が制作したVRゲーム「Sisters」(シスターズ)(iTunes、Androidアプリ)の冒頭で、ライオンズゲートの新作ホラー映画「Blair Witch」(ブレア・ウィッチ)のVR広告を90秒間流しています。
ユーザーは「Blair Witch」の広告をスキップしてすぐに「Sisters」を再生することもできます。「Blair Witch」の広告を視聴するかどうかはユーザーに委ねられています。
VRコンテンツ「Blair Witch」では目の前に古びた家が出てきます。さらに終始、不気味な音声が流れています。しばらくすると、突然何かが攻撃してきて目の前が真っ暗になって終了します。VRで視聴すると非常に迫力があるコンテンツです。詳細はこちらの動画からご覧ください。
VRゲーム「Sisters」もホラー要素のあるVRコンテンツであり、ホラー映画「Blair Witch」との親和性が考慮されています。
VRコンテンツ内に、自然と表示するネイティブ広告
コンテンツの1つとして認識してもらえるような、自然で違和感のないネイティブ広告という方法もあります。VRコンテンツ内のスペースに企業の商品・サービスの立体物を表示するというもの。
VRコンテンツは没入感があり、視聴したユーザーの記憶に強く印象を与えます。企業がこの特性を広告に活用したいと考えるのは当然の成り行きではないでしょうか。
Vertebraeは自社商品・サービスをVR内で広告したい企業と、VRコンテンツ制作者とのマッチングを図り、VRコンテンツと親和性の高い広告を実現します。さらに、広告の視聴率に基づいて企業からの広告料をコンテンツ制作者に分配するシステムも整備しています。
Vertebraeの登場は、企業からの広告料で制作者がVRコンテンツを制作する流れを加速させ、VR業界をより盛り上げるきっかけになることでしょう。