こんにちは、石井リナです。
巷では、Instagramで仕事をお願いする人、受ける人がいるらしいという話を聞きつけて、InstagramがきっかけでカメラマンになったというENO SHOHKI(イイノショウキ)さん(26)にインタビューさせて頂きました。
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1枚の写真でカメラマンの仕事が決まった
石井リナ:まず、Instagramを始めたきっかけはなんだったんでしょうか?
SHOHKI:今の仕事に就く前にアメリカに交換留学に行ってたのですが、そこで友人に教えてもらい始めました。その当初は携帯のスマホで写真を撮っていて、加工アプリなど使って加工したものを投稿していました。
石井リナ:今は携帯で撮られたものは一切挙げられてないんですか?
SHOHKI:今は全てカメラで撮影したものだけを投稿してますね。
石井リナ:Instagram上でお仕事が来るようになったのはどういうきっかけだったのでしょうか?
SHOHKI:もともとカメラは趣味だったんです。今の仕事はインドネシアの会社で、日本に遊びに来た旅行者を撮影する専属のカメラマンをしています。そのきっかけはインスタにあげたこの写真でした。
石井リナ:素敵ですね。
SHOHKI:彼女は大学時代の友人だったのですが、卒業制作の写真を撮らせてもらったんです。彼女がFacebookに投稿した所、いまの会社の人が見ててくれてて、インスタのDMで連絡がきたんですよね。だから彼女の写真を撮ってなかったら今の仕事には就けてないんです。
石井リナ:そうなんですね!縁があったんですね。
SHOHKI:先日、韓国で個展もやらせて頂いたんですが、それはこの写真がきっかけでした。
石井リナ:素敵ですね!
SHOHKI:韓国のギャラリーのオーナーがこの写真を見て、僕の友人に連絡をくれて個展を開くまでに至りました。
石井リナ:なるほど、SHOHKIさんの場合、インスタが自分のWEBサイトの代わりになっているんですね。
モデルのハンティングもInstagramで
石井リナ:結構Instagram上で実際に会って友達になったり、モデルをしてもらうことも多いんですか?
SHOHKI:結構多い方じゃないかな…?20、30人くらいは会ってる気がします。この子はシルクドゥソレイユの子なんですが、InstagramのDMで声をかけて撮影させてもらいましたね。
石井リナ:DMで声かけることも会うことも抵抗はないですか?
SHOHKI:全然ないですね。周りに話すとびっくりされることもたまにありますが…(笑)
石井リナ:DMで声をかけるメリットとかってありますか?
SHOHKI:僕の場合カメラをやっている人間なので、言葉でコミュニケーションするよりも、インスタを見てもらう方が信頼してもらうのが早いです。だから楽だっていうのもありますね。
石井リナ:反対にインスタで仕事の連絡とか来ても違和感はないですか?
SHOHKI:そうですね、今の仕事もそうだし、自分にメリットがあれば全然受けますよ。
アナリティクスでユーザーの動向を把握している
石井リナ:Instagramで反響の大きかった写真とかってありますか?
SHOHKI:Instagramの公式ブログで僕の写真やアカウントが紹介されたことがあったのですが、一気に2,000人フォロワー増えました。朝起きたら、いいねのアラートで携帯の充電切れてたんです。
石井リナ:2,000人増えるって凄いですね!
SHOHKI:ただ、優良なフォロワーはなかなかいなかったですね。
石井リナ:どういうことですか?
SHOHKI:インスタ始めたての人に、レコメンドで僕が出てくる様になってたみたいで。Instagaramがあまりアクティブではないユーザーのフォロワーが多かったと感じます。
石井リナ:しっかりフォロワーの動向など見られているんですね。
SHOHKI:簡単なアナリティクスツールを入れてフォロワーの増減とか見てますよ。誰がいいねしてくれたかとかも。いつもとテイストの違う、過激な雰囲気の写真を投稿したら、エンゲージメントの高かった優良なフォロワーがかなり減りました。
石井リナ:しっかり見られてるんですね。
SHOHKI:それからは、自分があまり気に入ってなくても、大衆受けしそうな写真をアップしたりしてみたり、反応を見てみるという様な運用もしています。
石井リナ:凄い!PDCA回されているんですね!(笑)
朝の写真は朝に、必ずライブタイムで投稿を
石井リナ:投稿などで気をつけていることはありますか?
SHOHKI:1日1投稿は必ずする様にしていて、この人のアカウントを見れば毎日投稿されていると思ってもらえる様に、運用しています。あとは、朝の写真は朝に、夜の写真は夜にっていうところは徹底していて、ライブタイムで投稿しますね。
石井リナ:確かに、夕日の写真を朝に見ても「いいね」とは思わないですよね。
SHOHKI:フィードで流れてくるのは一瞬じゃないですか。どうやったら一瞬で手を止められるかっていうのは凄くこだわってます。だからちょっとした加工でもものすごく時間かかってますよ。
石井リナ:私ですら、加工に10分くらい迷ったりしますから、プロならなおさらですよね。(笑)
SHOHKI:他には写真単体で見せるってことだけではなく、アカウント全体で見せるようにもしています。全てではないけど、3枚横並びが綺麗になるように意識してますね。
@eeeeeeeno Instagramより
石井リナ:1枚の写真が綺麗なのは勿論ですが、アカウント見て見てて気持ちいいって重要ですよね。そのアカウントを見に行こうって覗きにいくアカウントってそうそう少ないと思うので。
SHOHKI:そうなんですよ。アーティストだと思うんですが、@takubeats さんのアカウントが凄く綺麗で。僕は彼からインスパイア受けてます。
@takubeats Instagramより
石井リナ:イケてますね。かっこいい…!
インスタはワールドワイドなギャラリー
石井リナ:インスタがなかったらカメラマンになっていなかったといっても過言ではないですよね。
SHOHKI:そうですね、本当に。最初はカメラは趣味だったし、カメラマンになるとも思ってなかったですから。今となっては、インスタはワールドワイドなギャラリーだと思うので、使わない手はないと思ってます。
石井リナ:SHOHKIさんの場合だと外国の方からのリプライやお仕事の依頼も多いので、よりワールドワイドさを感じます。今後はどのような写真を撮っていきたいとかってありますか?
SHOHKI:特にないです。まだビギナーなので、何でも挑戦していきたいですね。
石井リナ:SHOHKIさんの写真は、「同じ人が撮ったの?」って思わされるほど1枚、1枚雰囲気違いますよね。
SHOHKI:色んな写真が撮れることをアピールしたいなとは思っているので幅の広いジャンルの写真を投稿する様にしてます。
石井リナ:そうなんですね、是非今後の活躍にも注目していきたいと思っています!本日はありがとうございました!
今年に入ってからいまの仕事に就いたというSHOHKIさん。自分がいいと思うものだけを発信するという様な一方通行さはなく、まだまだビギナーだからと多様な写真に挑戦したいと話す貪欲さが印象的でした。
InstagramのDMでモデルを見つけ、仕事を依頼し、撮影した写真で自分も仕事を依頼されるという循環があることからも、Instagramが彼のライフスタイルの一部になっているといっても過言ではないのでしょうか。 また、若き才能がInstagramで発掘され、世界に羽ばたく様子は、まさにSNS時代の象徴でもあると感じます。これからもワールドワイドに活躍するSHOHKIさんに注目していきたいと思います。 彼のインスタは見ていて気持ちの良い綺麗な写真ばかりです。是非フォローしてみてくださいね!
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ENO SHOHKI(26)
フォトグラファー 1989年東京出身。多摩美術大学に入学し、2014年に卒業。 在学中に、プロダクトデザインを専攻すると同時に、以前より興味があったグラフィックデザインの知識も習得。 学生時代、ロサンゼルスにあるArt Center College of Designにて3ヶ月間交換留学をし、卒業制作を同場所で製作。 卒業後アメリカ在住のデザイナーYo Oshima氏の事務所にてインターンシップをするため、2015年に12月に再びロサンゼルスに渡米。 帰国後2016年1月より、フォトグラファーとして活動を本格的にする決意をする。 作品にはグラフィックの要素を取り込んだものが多く、そうしたエッセンスが作品をより興味深く、ユニークにさせている。 また、2016年3月中旬から5月の頭まで韓国のソウルにて、自身初となる個展を行った。
Instagram:@eeeeeeeno
HP:http://www.iameno.com/
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