こんにちは、石井リナです。
Instagramマーケティング全盛期のいま、同時にインフルエンサーマーケティングも活発です。トップインフルエンサーと呼ばれる数十万のフォロワーを抱えるインフルエンサーより、1万~5万程度のマイクロインフルエンサーの方が、一般ユーザーに親近感があり、購買にも寄与すると考えられ、彼女たちのもとには多くの仕事が集まっています。
今回はマイクロインフルエンサーの3人に集まって頂き、インフルエンサーマーケティングにおいてのトラブルや、内情を根掘り葉掘り聞いてきました。彼女たちは、いま引っ張りだこなインフルエンサーなので、仮面を被ってもらいお話をお伺いしています。
【仮名】
(左)エリ (真ん中)リサ (右)マナミ
広告らしい投稿になりそうなプロモーションには参加しない
石井リナ:早速なのですが、最近企業からの依頼で困ったことって今までにありましたか?
マナミ:洋服のブランドなんですが、複数の洋服の中から、1着選んで、それをInstagramに投稿してほしいという依頼があったんですね。受けるといってしまったあとに、洋服のリストを見てみたら、どれも私が普段着なそうなもので、無理して、コーディネートを組んで投稿しました。最初にリストを見ていれば受けるか、考えなおしてました。
エリ:イベントの告知をInstagramで投稿してほしいという依頼があって、そのチケットが可愛くないと困ります。結局セルフィーとそのチケットを撮影するという方法になってしまって…。
石井リナ:顔の横に商品を持っている、広告っぽい写真ですね!
エリ:そうなんです、かなり広告っぽいので極力やりたくないんですよね。
石井リナ:広告っぽい投稿はしたくないですか?
エリ:いやですね。最近は、自分のフィードになじまなかったり、あまりに広告っぽい投稿になってしまいそうなものは受けないようにしようと思っています。
リサ:私も、そうだな。あとは、無駄にハッシュタグが多すぎると「何でこんなに多いの?」って思う。5個とかつけて下さいって言われると、そんなにつけても意味ないのになって思いますね。あとはみんなに覚えてもらうためのハッシュタグじゃないと意味ないんじゃないの?とも思います。
インスタハラスメントは日常茶飯事
石井リナ:勝手に商品が送りつけられてきて、Instagram投稿を暗に促す様なこともあると聞くのですが、実際にありますか?
リサ:あります!1回住所を教えてしまうと、連絡なしにギフティングで商品が送られてくることがあります。以前、靴が8足程送られてきたことがあって、さすがに申し訳なくなって、Instagramに投稿しましたね。
エリ:偉い…!
リサ:先に言ってくれれば断れるものも、送りつけられてしまうと、投稿せざるを得ないってこともありますね。
石井リナ:なるほど…私はそれをインスタハラスメントと呼んでます(笑)その後のお仕事とかも考えると1枚くらい載せとくかってなりますよね。
インフルエンサーはトラブルにも巻き込まれる
エリ:こないだトラブルもありました。フェス会場にある、化粧品ブランドの出展ブースに出向いて投稿してほしいという依頼があったんです。そのブースは無料ブースにあるもので、依頼内容的にフェス会場にも入れそうな文面だったんですね。ギャラは5,000円で安かったんですけど、お願いされたのも元々知り合いの方で、出来ればインフルエンサーの友達も15人ほど誘ってほしいと言われて。
リサ:それキャスティングのお手伝いさせられてるよね…。
エリ:そうなんです、私もフェスに入れるものだと思ったから、5万とか10万とかフォロワーの多い子にもそういう体で誘ったんですよ。そしたら、前日に来たメールで有料ブースには入れませんってしっかり明記されてて!そしたら、みんな聞いてた話と違うから、行かない!ってなっちゃって。
マナミ:そうなるよね。
エリ:そしたら、絶対にキャンセルは出来ないし、誘ったのがエリちゃんだから責任持ってみたいなこと言われて。
一同:えーーーーー!
石井リナ:それ酷すぎですね。
エリ:結果、私と、もう1人の友人は行かせてもらったのですが、やっぱり気持ちよくないですよね。
リサ:行ったの偉いよ!
エリ:フェス会場も都心から離れてたので、5,000円とかって交通費でなくなっちゃうし、って感じだったんですよ。それもありますね。
キャスティング費の高騰は代理店が抜いているだけ?
石井リナ:ちなみに、今、インフルエンサーのフォロワー単価で1フォロワー6円・7円とかに高騰しているって知ってますか?
一同:?
石井リナ:例えば、1万フォロワーの人は1投稿あたりおよそ6・7万円で企業がお金を払っているということです。
マナミ:本当ですか!
エリ:貰っている額は1フォロワー1円くらいの計算で、昔から全然変わらないですよ!
リサ:確かに1フォロワー1円くらいでしか、私たちのもとには入ってきてないですね。ただ、1年前とかと比べると、無料でイベントご案内とか商品提供だけという様な案件は減っていると思います。
石井リナ:あまり、みなさんが貰っている額は変わっていないということなんですね。
リサ:私の周りでも2、3倍になったなんて話聞かないですね。
なんとなく分かるから報酬の共有はしない
石井リナ:インフルエンサーマーケティングとかSNS上のキャスティングをしている企業などの話はしますか?
リサ:どの企業からアサインされたイベントが面白かったとか話しますよ!その反対も然りですけどね。
石井リナ:ギャラなどの話はしないですか?
マナミ:あんまり自分からは聞かないです。いくら位だったんだけど、少なくない?とかって友人に言われることはありますけど。
リサ:フォロワー数で違うことはわかってるからあんまり聞かないようにしてますね。みんなお互いになんとなく、分かってる気もしますが…。
石井リナ:そうなんですね。今回は赤裸々にお聞かせ頂き、ありがとうございました!
まとめ
フォロワーが多いからこそ、依頼されること、巻き込まれることがあると話す彼女たち。話しやすいように、仮面をつけて頂きましたが、巻き込まれたトラブルや、実際の依頼など聞けば聞くほど出てくる出てくる…。このような話は仲間うちにすぐ共有されて広まっていくとのこと。
実際にインフルエンサーマーケティングをしているマーケターのみなさんは、彼女たちとの適切な向き合い方を見つめなおし、お互い気持ちの良い方法で、協力しあう必要があります。COMPASSでは、彼女たちインフルエンサー側の声もキャッチアップしながら、マーケターのみなさまにお届けしていきます。
Photo:ENO SHOHKI