言わずと知れたインスタ女王こと、タレントの渡辺直美さんが、超人気モデルの堀田茜さん、八木アリサさん、Nikiさん、藤井サチさんと一緒に映る中吊り広告。この絶妙なキャスティングは一体……。実はこれ、脱毛サロンKIREIMOが仕掛けた「KIREIMO100% GIRLS!!」で使われたもの。テレビCMでは、モデルだけでなく、インフルエンサー43人、KIREIMOユーザー52人を起用し、総勢100人の女性で彩られた。

このプロジェクトは2018年1月1日にテレビCMで打ち出され、ウェブ上ではメッセンジャーのオーディションが始まった。すぐさまSNSで話題となり、テレビとウェブ・SNSを連動させた仕掛けが話題を呼んだ。

このプロジェクトを仕掛けたのは、KIREIMOの運営会社ヴィエリスの佐伯真唯子さんと須田洋輔さん。2人にプロモーション戦略や今後の展望などを聞いた。

佐伯真唯子さん (左)、須田洋輔さん(編集部撮影)


「100通りの美しさを」。プロジェクトに込められた思いとは

KIREIMO 100%GIRLSに起用されている渡辺直美さん(ヴィエリス提供)

—「KIREIMO100% GIRLS!!」プロジェクトの概要を教えてください。

佐伯「KIREIMO100% GIRLS!!」と称して、“100%全身・全開・全力”をメッセージに総勢100人の女性を起用したプロジェクトです。モデルやインフルエンサーの他、全国にある各店舗から公募でオーディションを行い、52人の一般のお客さまにもご登場いただいています。前回までは全身脱毛や、KIREIMOの認知向上を目指してプロモーションを行っていましたが、今回からは脱毛だけではなく広い視野で「女性のキレイを応援する会社」と知ってもらうことを目標に、「KIREIMO100% GIRLS!!」を打ち出しています。

—今回のプロモーションにはどういった意図や思いがあるのでしょうか?

須田今回、100人の様々な女性にご登場いただくことで「100人いたら100人の個性があり、どんな人にも美しくなってほしい」というメッセージを込めています。今回のビジュアルでは、100人の女性それぞれの「こうなりたい!」という思いをTシャツに宣言しています。渡辺直美さんにはそんな女性たちを応援するといった立ち位置で出ていただき、「女性の強さや個性、夢に対してKIREIMOが力添えします!」という意気込みを発信しています。

—特徴的なのは、52人のお客さまが出演されていることですよね。それによってお客さんとスタッフや店舗の関係になにか変化はありましたか?

佐伯店舗ビジネスの課題として、本社のプロモーションの意図が店舗スタッフに伝わらず、本社と現場で意思疎通ができないことが多々あります。今回の施策では、店舗のお客さまに「KIREIMO100% GIRLS!!」にエントリーしてもらい、それを店舗スタッフも自分ごと化して、意識が高まることを期待していました。結果、お客さまとスタッフの垣根を超えて応援する環境が芽生えましたね。「KIREIMO100% GIRLS!!」プロジェクトを行ってまだ3カ月なのですが、たくさんの方々にご好評頂いております。


様々な媒体の施策をリンクさせるための成功のカギは、核となるメッセージ。

—テレビCMにSNS施策、店舗コミュニケーションと、さまざまな媒体が連携して出来上がったプロジェクトですよね。こういった連携はどのような経緯で実施できたのでしょうか?

佐伯昨年も様々な施策を行いましたが、共通のクリエイティブやメッセージがなく、各部署がそれぞれバラバラの施策を打ち、一貫性がなくなっていました。プロモーションの指針となる会社の方針を全社員が共有できていないと、プロモーションもバラバラになってしまうと痛感しましたね。その失敗を活かして、今年は全社員で共有できるビジョンを打ち出す必要がありました。今回の「KIREIMO100% GIRLS!!」には、「100%全開・全力でお客さまと向き合う」という思いも込めており、社員の意識を高めるためのプロモーションでもあります。その意識の向上が結果にもつながっていると思います。

須田プロモーションは、点で施策を行っても意味がなく、全ての施策をリンクさせる必要があると考えています。今年はそのリンクが上手くいきましたね。「KIREIMO100% GIRLS!!」のメッセージを中心に、CMでそれを表現するためには?イベントで表現するには?SNSで表現するには?と、点ではなく点と点が線になり、そして円になる。そうやって全てが連動するプロモーションとして成り立っていくよう設計しました。

—SNSでのプロモーションについてはどのように考えられているのでしょうか?

須田SNSにあがる投稿は、本音であることが大切だと思っています。店舗では「投稿してほしい」とお願いするのではなく、自発的で自然な投稿が生まれるようコンテンツ作りをしています。例えば、ハーブティーを出すコップのデザインを毎月変えたり、季節ごとにデザインを変えたアイシングクッキーを用意するなど、思わず投稿したくなるような施策を今まで実施してきました。また、今回52人のメッセンジャーの方々にもSNSでの投稿のミッションは与えていません。52人の方々には、CM撮影や、東京ガールズコレクションに出演するといった、非日常な感動体験を提供することで、結果的に「KIREIMO100% GIRLS!!」に関する投稿を行ってくれました。今後も広告ではなく自発的にあげたくなるような環境を作っていきたいですね。

KIREIMO100% GIRLS!!のステージ。総勢100人の女性が勢ぞろいした(ヴィエリス提供)


お客さまファーストであり続けることが、マーケティングの本質。

—このような成功するプロモーションを組み立てるには、なにが必要なのでしょうか?

須田プロモーションは、マーケティング戦略のみで成り立つのではなく、会社の方針があってのことだと思っています。なので、会社全体で話し合える環境作りが大切ですね。社内では、何か施策を打つたびに無記名アンケートをもらうようにしています。もらった意見は取り入れるように努めています。あとは、「お客さまの立場になって考える」意識を徹底しています。どこの企業もお客さまファーストを意識していると思うのですが、それをブラさないことがとても大切ですね。それがブレていたら、いくら広告で良いことを言ってもダメだと思うんです。紐解いていくと、それがマーケティングの本質だと思います。

佐伯私は日々、全店舗のお客さまからくるメールやアンケートはもちろん、SNSも全て見ています。いわゆる、エゴサーチですね。SNSにあがってる声はすごくリアルなのでとても参考になりますし、日々改善点を教えて頂いています。新しくプロモーションを打った際ももちろん反応を見ますし、リアルな声を聞かないと改善ができないので、お客さまファーストであり続けることを最も大切にしていますね。

—小手先のプロモーションではなく、会社としての信念やビジョンが大切なのですね。その上で今後、やっていきたいことはありますか?

須田今回の成功体験に、主軸を据えて様々なチャネルを横断したプロモーション展開をしていきたいですね。TVCMもイベントもSNSも……と術は尽くしてきたので、新しい媒体にトライするというよりは、それぞれの媒体の特性を活かしてもっともっと組み合わせていけばより面白くて大きなプロモーションができると思っています。そうしたことを今後もどんどん仕掛けていきたいですね。

—媒体が多様化していくなかで、プロモーションを円で仕掛けていくことはより大切になっていきそうですね。ありがとうございました!

 

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保科 さほ
Post Author

保科 さほ

1990年生まれ、鳥取県出身。 デザイナー、採用人事、タレントマネージャーなどの職種を経てフリーライター・プランナーに。ガールズカルチャー,サブカルチャーを軸に企画・ライティングやクリエイティブディレクションを行う。 エモかわいい女の子のスナップメディア・東京女子物語主催。http://tokyogirlsstory.com/