こんにちは、石井リナです。
Snapchat(スナップチャット 以後スナチャ)は、マーケターの中でもホットな話題ですが、そもそもなぜ若い子たちがスナチャにハマっているのか根堀り葉掘り聞いてきました。 スコアが2,000超えの、アーリーアダプターの皆さんを集めて、何で始めたのか、何が楽しいのか、他のSNSとの棲み分けはどうしているのか、など聞いています。
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【プロフィール】
(左)あきら:21歳 Snapchatスコア2,628
(真ん中)ナタリア:19歳 Snapchatスコア24,823
(右):あい25歳 Snapchatスコア4,554
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スナチャのきっかけは「友人に勧められて」「海外セレブがやってたから」
石井リナ:そもそもみなさんはいつスナチャを始めたんですか?
ナタリア:高校2年生の頃から始めたのでもう4年くらい前ですね。
あきら:私は2,3年前からですね。
あい:私は1年くらいまえからですね。
石井リナ:みなさん早い時期から利用していたとのことですが、きっかけは何だったんでしょう?
ナタリア:私は高校生の時期にカナダにいたのですが、当時周りのみんなやっていて、自動的に私も、という感じでした。
あきら:私はインスタでフォローしている、海外セレブがやっていたのを見てからですね。
あい:地元が湘南なんですけど、コミュニティがかなり狭くて、誰か1人やるとみんな始めるって感じで。友人に勧められてかな。
石井リナ:ちなみに、ナタリアちゃんの4年前ってかなり早いと思うんだけど、その頃は機能や周りの環境も全然違ったんじゃないですか?
ナタリア:その頃iPhone3を使ってたので、インカメラ機能がなかったので、風景ばかりでセルフィーは全然撮ってなかったんですよ。ただ、インカメラ機能が付いているスマホになってからはセルフィーで遊ぶことが増えましたね。最初の頃は恥ずかしさがあったんですけど、今はもう無いです。
あい:ちなみに昔はリプレイ機能がなかったから良かったのに、いまはリプレイ機能がついちゃったから…。
石井リナ:その機能改善も1年以内の話なんですね!
あい:消えるのがスナチャの良さだったから、「この機能いらない」って今も思いますよ。
連絡もLINEじゃなくてスナチャ
石井リナ:みなさんスナチャのアクティブユーザーだと思うのですが、1日にマイストーリーにはどのくらい動画をアップしますか?
あきら:今日だとまだ1回ですね。
あい:私は昨日からだと4回ですね。
ナタリア:私は…えーっと30回くらいですね。
あい:ナタリアはもうスナチャ依存症だね。
一同:(笑)
石井リナ:30回っていつ投稿しているんですか?
ナタリア:ごはん食べながら、自転車乗りながら、電車乗りながらいつでもセルフィーしてます。
▼バスに乗りながらスナチャ
あきら:分かる、酔っ払たりするとセルフィーの投稿数も増えてます。
石井リナ:じゃあスマホ開くときに1番最初に見るのは、Instagramとかじゃなくてスナチャなのかな?
ナタリア:そうですね、朝起きたらとりあえずスナチャします。
石井リナ:凄い…!ちなみにみなさんは連絡手段もスナチャにシフトしてますか?
あきら:そうですね、友人とのやり取りは基本的にスナチャですね。
ナタリア:私も。
あい:いや、私はマイストーリーはよく使うけど連絡手段は基本LINE。歳の差なのかな(笑)
石井リナ:スナチャで連絡すると消えちゃうから、日程の連絡とか場所とか困らない?
あきら:そうなんですよね、結局LINEしたりもします。
石井リナ:(周りの友達たちがスナチャだから最初の連絡はスナチャなのか…)
あい:ああ、良かった(笑)
気軽さとオンタイム性がスナチャのメリット
石井リナ:朝から晩までスナチャ漬けだと思うのですが、みなさんをそこまで魅了することって何なんでしょう?
あい:Instagramって綺麗な写真しかあげられないみたいな風潮あるけど、Snapchatはもっと気軽だからいいんですよね。動画の撮り方とかも綺麗じゃなくてもそれがスナチャだから全然気にせずアップする。
石井リナ:なんだかインスタジェニックに疲れた反動でスナチャにハマる人続出って感じですよね。あとはその2つで使い分けしている印象です。
ナタリア:スナチャはその場で撮影したものを投稿することしか出来ないじゃないですか。だからオンタイムの情報を投稿するので、いま誰が渋谷にいるらしいとか、暇しているらしいとか分かるんですよね。だから連絡が取りやすい。
石井リナ:凄い!ネイティブな使い方…。オンタイムの情報といえばTwitterってイメージがあったけど、今の若い子からしたら、スナチャのメリットはオンタイム性なんですね。
あい:スナチャで繋がっている友人が、地元の友達ばっかりなので、先日BBQしたときに「この辺の場所取ったから、ここ集合で」みたいな投稿をマイストーリーにあげて、みんなに周知しましたよ。
石井リナ:みんな相当使いこなしてますね!それをLINEでやらない理由って何ですか?
あい:LINEだと既読って出るし、返信もめんどくさい。それくらいの内容ならマイストーリーで十分かなと。あと保存した動画や画像をスナチャにアップ出来る様になったらもう使わないかも。
あきら:LINEだと一方的に送ってる感じだけど、マイストーリーだと「来たい人だけくれば」みたいな感じが楽なんだと思います。
インスタするほどでもないけど、誰かに日常を見せたい
石井リナ:他のTwitterやInstagramなどの棲み分けってどうしてますか?
あきら:Twitterはもう殆どやってないですね。
ナタリア:スナチャ初めてTwitterやめました。スナチャに慣れすぎてTwitterでもセルフィーばっかりするようになっちゃって。スナチャだけでいいじゃんみたいな。
あい:FacebookとInstagramは見るけど、スナチャしてることが1番多いかも。
ナタリア:私もそうですね。自分の日常を誰かに見せたいけど、Instagramにのせるほどでは無いってものをスナチャに投稿してます。
石井リナ:30回も投稿してたらそうなるよね。スナチャで撮ったものをインスタに載せている人も多いけど、いつそれをするんでしょうか?
ナタリア:基本的にはあんまりしないけど、選りすぐりのいい動画が撮れたらですね。ただ全然違うモチベーションで撮ってるから転用してインスタに載せることは殆どないですね。
石井リナ:別々で楽しんでいるんですね。
加工アプリとしてはどう評価している?
石井リナ:スナチャは加工アプリとしての側面もあると思うけれど、類似の「SNOW」や「MSQRD」は利用してますか?
あきら:いや全然使ってないです。
あい:マスカレード知らないです。
石井リナ:なるほど、ちまたでは犬の加工や、口から虹が出る加工がやりたくて始めたって子も多かったので…。
あい:いや~私はこの加工アプリださいな、と思ってずっと見てた(笑)だから絵文字とかテキストいれてアップするものが多いかも。
石井リナ:リアルな意見で勉強になります…!(笑)
芸能人やセレブのスナチャは素が見られて面白い
石井リナ:スナチャで誰フォローしてますか?あとオススメのユーザーいますか?
ナタリア:海外セレブのカイリー・ジェンナーとかはフォローしてます。
ナタリア:あとは日本だと長谷川潤さん。子どもへの絵本の読み聞かせの動画とか出てきてめっちゃほっこりします。
あい:私は、Jay AlvarrezとAlexis Renの有名なカップルはフォローしてる。
あきら:アーティストだとそのライブ風景や裏側も見れて面白いです。ワン・ダイレクションやアリアナ・グランデをフォローしてます。
石井リナ:インスタと比べて素っぽい姿が見られるのがスナチャの良さですよね。動画メインだし、加工も出来ないので。
ぶっちゃけ企業アカウント見る?
石井リナ:ちなみにディスカバーや、通常のアカウントでも企業のページが見られると思うんだけど、見てる、もしくはフォローしてますか?
一同:全然見ない(笑)
あい:たまに間違えて押しちゃうくらい。
石井リナ:このライブとかも見ないですか?
あきら:「ファッションウィーク」や「ビクトリアシークレット」のショーは見ました!でもそれ以外の興味ないものは開かないですね。
石井リナ:今のところディスカバーの閲覧障壁は高いってわけですね…!
Sextingのトラブルも…?
石井リナ:Snapchatはサービス当初、「sexting」(セクスティング)でサービスを伸ばしてきたとも言われているのですが、そういったトラブルとかってありましたか?
※Sextingとは「sex」と「texting(メッセンジャーやSMSなどのメッセージサービス)」を合わせた造語で、Snapchatの数秒でメッセージが消えてしまう仕様を逆手に取り、性的な画像等を送り合う行為のこと。
ナタリア&あきら:全然ないですね。
あい:彼氏彼女がそれぞれいる2人が、どこどこでデートしてたよとかっていうリーク動画を、一斉送信されるっていうのはあったかな。
石井リナ:LINEいじめよりトリッキー!(笑)
あい:あとはもうダイレクトにSextingを送りつけられたりとかもあって、結構揉めました。
石井リナ:やはり米国みたいに一部のユーザーはそうやって活用してるんですね。非常にリアルな意見をありがとうございました!
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まだまだ話についていけるだろうと思い、高を括っていたのですが、驚くことがたくさんあり、ショッキングな取材でした。(笑) 例えばオンタイム性をSnapchatの良い所だと感じていることや、そのオンタイム性を使って、すでに友人同士でのコミュニケーションが変わってきていることなど、目から鱗でした。
投稿内容が消えてしまうからこそ、彼女たちの様にユーザーは面白みを感じており、Snapchatのユーザー数も伸び続けています。しかし、企業視点で考えると、コンテンツが消えてしまうプラットフォームに、リソースやお金を注いでいかないといけなくなるため、Instagramよりますます難しいフィールドになることは間違いありません。 COMPASSでは、今回取材させて頂いた彼女たちの様な、リアルユーザーの動向を今後も追っていきたいと思います。