2016.10.5

先日、Snapchat(スナップチャット)が360°動画を使って、映画のプロモーションを初めて実施しました。Snapchatでは、自身が撮影した動画を友人とシェアし、一時的にシェアもしくは半永久的に動画・写真を保有することができます。Snapchatが、どういった新広告フォーマットを導入し、今回のプロモーションを実施したのか、真相に迫っていきたいと思います。

プロモーションの全貌とは?

このSnapchatが今回新に導入した、360°動画は、ハンテッドホラー映画の『Don’t Breathe(ドントブリーズ)』プロモーションの一環で活用されました。Snapchat内では、ディスカバーと呼ばれるセクションに、各メディアが配信する記事が掲載されています。今回の動画広告はそのディスカバーの記事と記事の間に、3アメリカ、イギリス、オーストラリアの限定地域で配信されました。

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Snapchatより
360°動画が配信されることを伝える導入動画の様子

Snapchat内で公開された360°動画が、現在ではYoutube内にて閲覧することが可能です。

また、7月にはスペインで、世界中のデジタルインフルエンサーを招いて『Don’t Breathe』のイベントが盛大に実施されました。イベントでは、Goproや暗視装置を用いて、与えられたミッションをクリアしていく面白いアクティビティも実施され、デジタル機器をフルに使いこなし映画の世界観を肌で感じられるリアルイベントとなりました。以下は招待されたインフルエンサーの投稿です。

訳:この映画@DontBreatheMovieにとっても興奮したわ!自分を落ち着かせるためにテディベアを持参したわ、だって血圧が上がるのがわかったから。みんなも劇場でこの映画を見てみてね!8/26公開よ!

 

一般ユーザーの反応は?

訳:みんな#DontBreathe#360°動画の話ばっかりしてるわ、ここからトレーラーが見られるわ

訳:待って、Snapchatでこんなイカしたことしてるわ。#DontBreathe予告が360°動画になった見たい。携帯を動かすと予告+その予告が360°動画になってるわ。

海外のメディアもSNSを通して、今回のプロモーションに反応を示したようです。

訳:#Sony・Snapchatが最初に行った360°動画予告でのコラボレーションは誇りに思う。#DontBreathe

迫りくる恐怖を伝えるために360°動画を活用

このSnapchatの360°動画の広告に至った経緯について、ソニーピクチャーズのVR担当のアーロン・ホエール氏はmobyaffiliatesのインタビューで「今回のプロモーションはSnapchat360°動画をうまく利用している成功例といっていいでしょう。私たちは、視聴者に見知らぬ人や超能力が、自分に迫り来る恐怖を体感してもらいたかったのです。最新技術が、人々に違った視点で広告を見ることが可能にできると思っています。」と語っています。

360°動画に関する統計には、ユーザーはビデオ広告に毎回満足しているわけではないものの、360°動画での広告にかかるクリック数は、既存のビデオ広告よりも41%高いという結果も報告されています。

今回ソニーが行ったSnapchatを活用した360°動画のプロモーションでは、Snapchatユーザーの拡散力と360°動画による話題性の両方をうまく活用したプロモーションの例と言えそうです。

Snapchatを用いたプロモーションをかなり強化しているソニーピクチャーズは過去に、映画「ゴーストバスターズ」のプロモーションでは、セルフィーレンズなどを用いたことで有名です。ソニーピクチャーズ以外にも、20世紀フォックスの手がける映画「X-man:Apocalypse」「Batman vs Superman」も、Snapchatを活用したプロモーションにも積極的に取り組んでいます。

さいごに

今回、Snapchat初となる360°動画のプロモーションが実施されました。360°動画はあらゆるジャンルにおいてプロモーションの可能性を広げたフォーマットと言えそうです。Snapchatの中で行うプロモーションは今後どのような局面を迎えることになるのか、今後も目が離せません。

Text:Sarah Owie
Edit:Shota Niikuni

Written by
Sarah Owie
ファッションマルチエディター志望の1994年生まれ。現在カナダの大学を休学中。ファッション系ウェブメディアでのライターや、ライフスタイル系キュレーションメディアのキュレーターとしても活動中。ひそかに自身のインディペンデントマガジン発行に向けて日々邁進中。
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Sarah Owie
ファッションマルチエディター志望の1994年生まれ。現在カナダの大学を休学中。ファッション系ウェブメディアでのライターや、ライフスタイル系キュレーションメディアのキュレーターとしても活動中。ひそかに自身のインディペンデントマガジン発行に向けて日々邁進中。
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