Under Armour(アンダーアーマー)が、Snapchatのディスカバー内で展開した広告は話題となっています。インタラクティブなゲームが行えるプロモーションとなっており、アメリカの一部地域で話題となっています。昨今では、ディスカバー内での「体験」を意識したプロモーションが活発になってきています。特に、今回のアンダーアーマーのプロモーションが注目を集める理由は、体感型であり、エンゲージメントが高いことが挙げられます。
スポーツを疑似体験することができるインタラクティブゲームとは
ADWEEKより
今回、Snapchatで初めて挿入されたインタラクティブゲームは、スポーツウエアブランドであるアンダーアーマーのプロモーションとして登場しました。
インタラクティブゲームのメインキャラクターとなるモデルは、カロライナのクウォーターバックとして活躍する現役アメフト選手のキャメロン・ニュートン。ゲームの内容は、画面に写し出されたキャン・ニュートンをプレーヤー自らが操り、次々と現れる障害物(木や狼)を速くなっていくスピードに、どれだけ耐えながら走り続けられるかというもの。
*(左)ゲームがあらわれた際に[PLAY GAME]と共に表示されるトップページ、画面下には友人にゲームを送信するセクション、画面真ん中には全プレーヤー対象で、過去にプレイしたプレイヤーの中で最も高いスコアが表示されています。(右)プレイ中の画面。左上にスコアと健康状態が表示され、ハートがなくなるとゲームオーバーになります。
ゲームは、Snapchatのディスカバー内にあるスポーツメディアの記事内に導入され、ゲームのフォーマットを使用した広告として登場しました。どのタイミングでゲームが登場するかは予測できず、ランダムに登場します。
ゲーム終了後には、自分のプレイスコアを撮影し(ディアスカバー内では長押しでスナップを撮影可能)、友人にシェアすることもできます。また、そのスナップを見た友人は、そこから遷移し、ゲームをプレイすることも可能です。
Do you have what it takes to beat our score? Give @CameronNewton‘s game a shot on @NFL‘s Discover channel on @Snapchat! #ItComesFromBelow pic.twitter.com/HOzy9l7dyZ
— Under Armour (@UnderArmour) 2016年9月30日
*上記の動画は、実際にスナップチャットに挿入されているインタラクティブゲームと同タイプのものです。
若年層アスリートを主なターゲットとしたプロモーション
アンダーアーマーのグローバルコンシューマーエンゲージメント副社長のジム・モリカ氏は、「(このインタラクティブゲームで)アンダーアーマーは、14歳から22歳までの中高生・大学生アスリートをターゲットにリーチができると考えている。すでにデモで時間を費やす方がほとんどだった。」と明かしています。
さらに、こちらのゲームでプロモーションを行うにあたって、「いくつかの手段を使ってコアなオーディエンスに向け、繊細な足技そしてパフォーマンスを支える私たちの商品を彼らに届けたい。」という思いも話しました。
ゲームにかかる平均プレイ時間はおよそ78秒
ADWEEKの統計によれば、インタラクティブゲームが導入された初日には、60万人のユーザーのうち、20%が広告からゲームを立上げてプレイ、のち平均で78秒間も滞在したとの結果も報告されています。
さらに、前文で述べたユーザーのうち19%は、1人ないしは1人以上の友人にシェアを行ったという統計も出ています。Snapchatでは、ユーザーが広告に長時間の滞在すること、また繰り返し投稿そのものを見返す・保有することが難しいとされているなか、その両方を可能にしたことは、このプロモーションの最大の強みと言えそうです。
さいごに
アンダーアーマーが導入したSnapchatでのプロモーションは、ミレニアル世代に親和性の高い、スポーツの要素を多く含んだプロモーションを仕掛けられたため、エンゲージメントの高い効果が出せたのではないでしょうか。インタラクティブゲームというコンテンツを通して、ミレニアル世代とエンゲージメントを深められた好事例と言えそうです。