Youtuberの存在は、ようやく日本でもインターネット上から生まれるインフルエンサーとして、認知されています。しかし、彼らがどのように自身のチャンネルやビデオから、収入に繋げているのか、多くは謎に包まれています。
実際に、Youtuberがどういった流れで収益を得ているのか、という内容を赤裸々に公開したのが、オーストラリアのインフルエンサーWengie(ウィンジー)です。彼女のYoutubeチャンネル登録は268万を超え、影響力を持っています。今回は、彼女が投稿した、「Youtuberはいくら稼いでいるの?」というビデオを参考にYoutubeで収益を生む仕組みを紹介していきます。
▼『HOW MUCH DO YOUTUBERS GET PAID?』
Youtuber1年目はかなり厳しい経済環境だった
Wengieは、オーストラリア全土のビューティー部門では、NO,1の定期視聴者を誇るアジアンYoutuberとして活躍しています。彼女の公式サイトは、1日平均18万の閲覧数を誇り、チャンネル定期視聴者数は,100万人以上のソーシャルインフルエンサーの1人です。驚くことに、彼女のYoutuberとしてのキャリアは、まだ2年半だそう。
彼女のフルタイムYoutuberとして初年は、安定した視聴者がつかず、動画にかかる広告収益はほぼ得られませんでした。そのため、経済的に非常に苦しく、食料品を買うのもままならなかったと言います。
定期視聴者と収入は比例しない
実際に、Youtuberにとって動画の人気を左右する”いいね”の数また、Subscriber(定期視聴者)からは、直接的に広告収益が発生することありません。そして、動画にいいねをつける事やサブスクライブする、といったアクションが、Youtuberたちの収入に繋がる、と思い込んでいる視聴者が多いそうです。そのような間違った認識を持つ視聴者が多数存在する事から、動画に定期視聴者がつきにくいと、Wengieは指摘します。
制作したビデオは、Youtuberとして活動していくための大切な商売道具です。そして、Youtuberの鉄則とも言えるのが、質の高いクリエイティブなコンテンツを作り続ける作る事です。質の高いコンテンツ制作事は、今後の彼らの人気を左右するのと同じぐらい重要な作業です。週に1・2回の動画制作のかたわら、SNSでの投稿によるファンの獲得、長期的にビデオ制作に打ち込めるかどうかも重要なステップです。
広告還元率は40%~60%ほど
彼女は、「YouTubeで最も広告の還元率が高いカテゴリーは、ビューティー部門である」と明かします。その要因としては、特にビューティー部門は、プロダクトの数だけ広告の数も多いからだそう。広告の種類は、動画の最初にかかるインストリームと呼ばれるタイプの広告や、バーナーなどが、動画内に導入されているインディスプレイタイプがあります。
その中でも、一定の視聴者数を超えると、大手の企業から配信させる*CPM指数を元にした、広告導入が進められています。このタイプの広告は、表示回数が重要視されるので、定期的に視聴者がついている人気のYoutuberが、取り入れている広告のひとつです。
しかし、視聴者の中には広告をスキップ、またはブロックする方も存在するため、動画に導入された広告が100%マネタイズされるわけではありません。更に、携帯端末はパソコンに比べ広告のエンゲージメントが少ないことから、なかなか収入につながらないという現象に陥るYoutuberも少なくないのです。
*CPMとはCost Per Mille(コストパーミリー)の略で、1000インプレッションあたりの広告コスト
<Wengieが過去導入した広告によると、得られる還元率は40~60%ほど>
スポンサーあってのコンテンツ作り
広告の中でも、企業とYoutuberとの間で結ぶスポンサーシップは、多額の広告収入を生む事が可能です。そのため、一部のYoutuberの間で、商品の良し悪しに関係なく行われ、視聴者から反感を買うケースも多いです。長期的なYoutubeキャリアを考えている人にとって、目先の数万円欲しさの為に、スポンサーを手当たり次第受けいれることは、リスクを伴います。Wengieは、自分の評判を下げてまでお金を優先的に考えることは、割に合わないと述べます。
Youtuberにとって理想的なポジションは、スポンサーを選ぶ側になることです。そして良いと思った商品が自分のスポンサーとして着くことが、究極の立ち位置と言えます。
Youtube以外のビジネスを開拓する
Youtubeを通して、自分のブランドネームを広く知れ渡るキッカケにもなります。Wengieは、「Youtube以外でもビジネスの幅を広げることは、長期的にYoutuberとして活動していく上で重要」だと指摘しています。また、不安定な動画の再生回数、定期購読者からの収入に頼るのは、かなりリスクが高いとも話します。
Wengieは自身でデザインしたIphoneカバーを販売しています。
Wengieがすすめるサブビジネスは、以下の3つです。
・自身の経験やクリエイティビティを活かしてE-Books(電子本)を出版
・自分のショップを持つ
・ブランドとのコラボレーション
さいごに
今回は、ライフスタイル系YoutuberのWengieをもとに、以下を紹介しました。
・Youtuberがどのようにして収入を稼ぐのか
・多くの視聴者が知らずに誤解している広告について
・視聴者をどう獲得していくのか
圧倒的なソーシャルインフルエンサーを生み出しやすいプラットフォームがYoutubeです。その中で、彼女は自分自身や、Youtuberという職業について赤裸々に公開しました。もしかしたら、そのこともファンを増やした秘訣かもしれませんね。
Text:Sarah Owie