キャンディのチュッパチャプス社(Chupa Chups)が、イギリスのユーチューバーでシンガーソングライターのDodie Clarkとパートナーシップを結びました。

 

チュッパチャプスはなぜDodieとパートナーシップを結んだのでしょうか。そして、どのようなプロモーションを行ったのでしょうか。


拡大するシュガーフリー食品市場

インフルエンサーマーケティング実施の背景には、シュガーフリー食品市場の拡大があります。市場リサーチのTechNavioは「Global Sugar-free Food And Beverages Market 2017-2021」で、世界のシュガーフリー食品・飲料市場はCAGR(年平均成長率)7%、2021年までに市場規模は72.37ビリオン米ドル(約8兆円)に到達すると予測しています。

 

そのため様々な企業が、この拡大するシュガーフリー食品市場に対して商品を開発しています。そしてチュッパチャプスもシュガーフリー食品市場に対し、従来のロリポップ(棒付きのキャンディ)型のシュガーフリー版を商品開発しました。また、2015年には欧米圏でChupa Chups AirHeadsという袋入りのシュガーフリーのキャンディーも発売しています。


WalkerAgency YouTubeより

 

シュガーフリー市場が拡大している中で、企業は若者にシュガーフリー商品を届ける必要があります。そのためにインフルエンサーであるDodieの力を借りたのです。


飾らない姿がティーンから人気

DodieはYouTubeのチャンネル登録数が120万、総再生回数は1億回を超える、非常に人気のあるインフルエンサーです。

 

彼女はシンガーソングライターで、YouTubeでは歌を歌ったり、弾き語りをしている動画を投稿しています。彼女の投稿はほとんどが自宅で撮影されたものです。ラフな格好で楽器を持ったり、ベッドに腰掛けて歌ったりと自然体な姿の動画が視聴者から人気を集めています。また、NCSでティーンアイドルに選ばれたこともあるほど、若者から支持されているのです。


2本の動画で210万再生を突破

Dodieはキャンディがテーマの曲を2曲カバーし、YouTubeに投稿しました。

 

彼女がカバーした1曲目は、イギリスの歌手Mikaの「Lolipop」。動画ではチュッパチャプスのシュガーフリー商品「Chupa Chups AirHeads」をうまく使った、遊び心のある演出がなされています。2017年9月現在、120万回以上再生されています。


doddleoddle YouTubeより

もう1曲は、アメリカの歌手Aaron carterの「I want candy」。背景にはくしゃくしゃのブランケットなども映りこみ、生活感のある様子が伺えます。そして彼女が歌う合間には、チュッパチャプスのロリポップがたびたび登場します。2017年9月現在、90万回以上再生されています。

 

いずれの動画も彼女の普段の動画と変わらぬ自然体な姿がうまく表されており、タイトルに(ad)とついているにも関わらず、高い視聴数に繋がっています。 


doddleoddle YouTubeより

ライブツアー支援も

DodieがYouTubeにプロモーション動画を投稿した一方で、チュッパチャプスは彼女のイギリスでのライブツアーを支援。ライブツアーでは、彼女のファンに4000本以上のシュガーフリーロリポップが配られました。


doddleoddle YouTubeより

 

彼女のInstagramにも、チュッパチャップスへの感謝を示す投稿や、チュッパチャプスを持つファンとの写真が投稿されています。

 

チュッパチャプスのターゲットにフィットし、自然体な姿勢が支持されているインフルエンサーを活用したことが今回のプロモーションの鍵です。そして、彼女を起用するにとどまらず、普段の彼女らしい「飾らないタイアップ動画」に終始したことがフォロワーに受け入れられた理由ともいえそうです。

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森本進也
Post Author

森本進也

ライター。1989年生まれ。IT、経営、マーケティング、金融、バイオ、医療等の領域において海外の最新トレンドを追っている。好きなメディアはTechCrunch、Business Insider、Scientific American。