今年のニューヨークファッションウィークで、女性向けメディアの「Refinery29」がインスタジェニックで、時代の先駆けとなるようなインタラクティブ・ファンハウスを制作しました。そのインタラクティブ・ファンハウスは「29Rooms」と呼ばれ、女性のエンパワメントを強く反映したワンダーランドでもありました。

2016-10-19-21
29Rooms HP より

Refinery29の共同創設者であり、エグゼクティブ・クリエイティブディレクターのピエラ ジェラルディ氏は、迷路のような今年のワンダーランドは、昨年より大きく、大胆で、より素晴らしく新しいテーマにふさわしいものとなっていると話します。“Powered by People(人々の力によって)”という、昨年から行っている参加者に壁に文字を書いてもらったり、写真をポストしてもらったりと、まさに参加型のワンダーランドでした。今回は、具体的なフォトブースを参考に見ていきます。

①同じものをたくさん使う

Gurls Talkの創業者であるアドゥウォア アボアとモデルが作り上げたアート

アドゥウォアとモデルが製作を手伝ってできた、この数え切れないくらいの電話が天井からぶらさがっているという作品は、それ自体が芸術作品とも言えるでしょう。しかし、その電話の間を歩いたり、電話を耳に当ててみたりすると、もっと面白い体験が得られます。

電話を耳に当てると、インスピレーションとなるような女性の話を聞くことができるのです。たとえば、活動家のErica GarnerやモデルのCara Delvingneのストーリーを聞くことができます。

adweek
Ad week HP より

Instagramではこのようにおしゃれに投稿されています。

②メッセージを大きく書く

大きなパネルに大きくメッセージを書いてみましょう。それだけで、メッセージ性のある写真撮影をすることができます。ビビットな色を使ったり、流行りのネオンを使ったり、そこに様々な工夫を入れると、あっという間にインスタジェニックなフォトスポットに早変わり。

Ford’s roomの“Garden of Energi (ガーデンオブエナジ)

生きた植物を飾り、2017 Ford Fusionの「エネルギー効率」を押し出す形となっています。また、環境に配慮したエネルギーというイメージを連想させる緑や青を使っています。

Fordの経験豊富なマーケティングマネジャーのキャサリン クロスは、Ad weekのインタビューで「これは、コンシューマーにFordのサステイナビリティーのストーリーを見せるのに最適。」と述べています。このルームは、フォトジェニックでもあり、きちんとブランドのストーリーを反映しています。

ford
Ad week HP より

このようにSNSでも写真映えします。

③簡単に変身できる

パネルの前に立ち、写真撮影をするフォトスポットはよく見かけますが、似たり寄ったりで面白みがありません。以下のアイディアはユニークかつ、写真撮影したくなるコンテンツです。

④背景にとけこめる

全くの異世界にいるような風景や演出は、ユーザーが写真を撮りたくなるポイントでもあります。大胆で、ダイナミックな演出は、来場者をうまく、自分たちの世界観に巻き込むことできるでしょう。

⑤足元をおしゃれに

自分の足元の写真を、インスタジェニックに撮影するケースは、意外と多いんです。シャイな日本人なら特にですが、自分の顔を写したくないという方も多く、撮影しやすい構図というところがポイントです。

Instagramにもこのような多くの投稿が見られます。コメントの中には、「しまった、これに全然気づかなかった。」という声もあり、気づいた人だけが撮影できるワザありテクニックなのかもしれませんね。

⑥テクノロジーを体験

足を動かして踊ると、床の光も動くというインタラクティブな仕掛けです。アナログでできる仕掛けも多くありますが、デジタルコンテンツを用意してみてもいいかもしれません。

⑦思い切り遊べる

こちらは、Nicola Formichetti(ニコラ・フォルケッティ)とコラボレーションをした空間です。HPの中では、「自分が着たい洋服を着たとき、あたなのファンタジー(理想や幻想)がただ現実のものになったのかもしれない。だから、ニコパンダのファッションにはいつも“fun(楽しさ)”が欠かせないのだ。その遊びの中に、私たちはパワーを見出しているのです。さあ、ここで小さいころに戻ったように、Panda-Monium (パンダモニウム) の中にダイブしてください!(NICOPANDA HP)」と記載されています。

静止画で撮影し面白い仕掛けはすでに人気で投稿されやすい傾向にありますが、Instagram StoriesやSnapchatなどがメインストリームとなりつつある現在、動いていて面白い仕掛けを作るというのも、非常に重要な視点の1つです。

さいごに

クリエイティブディレクターのジェラルディ氏は「パートナーシップ」についても語っており、何かを成功させるためには、技術やデザインなどの側面で良きパートナーの必要性も提言しています。是非そうした考えも念頭におきながら、29Roomsのフォトスポットアイディアを参考にしてみてはいかがでしょうか

Edit:RINA ISHII

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Juri Ishii
Post Author

Juri Ishii

1993年生まれ。国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科在籍。メディア論と都市論を主に研究。2011年にニュージーランドに休学留学を1年間し、現地の高校で社会学やデザインを学ぶ。2015年には、イギリスのリーズ大学に留学を1年間し、社会学に加え、映画論とフランス語を学ぶ。専らの興味は、「オリンピックと都市の変容」と「映画」。2年前から趣味のカメラを始め、現在は社会問題に関するZINE発行に向け奮闘中。