Facebookがライブ配信機能をリリース

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FEEDMATIC BLOGより

Facebook(フェイスブック)が同社アプリ内で昨年から米国でローンチしていたライブ配信機能「Facebook Live(フェイスブックライブ)」を日本でも正式にリリースしました。Facebookはこの機能を昨年8月から米国の一部ユーザーや企業に向けて限定的にスタートさせましたが、一般ユーザーへも開放したのは今年2月。

当初Facebookは通信速度の調整と、ビデオ配信のクオリティを高い水準に保ちニュースフィードから無駄な情報を排斥することを目的に一部ユーザー限定で機能を提供していました。日本でも現時点ではまだ限定されたユーザーしか利用できませんが、一般ユーザーへの開放も近いと言われています。

ライブ配信サービスが続々登場

ライブ配信機能はここ数年であらゆるSNSやインターネットサービスに実装され始め、Twitter(ツイッター)は昨年Periscope(ペリスコープ)を買収し、サービス開始1年で2億回配信を達成したと話題になりました。

またSnapchat(スナップチャット)のライブ配信機能「Live Stories」では、大きなイベントの中継にはスポンサーがつくようになり、盛り上がりを見せています。日本ではドワンゴが提供するニコニコ生放送や、LINE(ライン)が提供するLINE LIVE(ラインライブ)など根強い人気を誇っています。 今回のライブ配信機能のリリースにより、Facebookはこれらの企業と同じライブ配信という分野で戦うことになります。  

Facebookでライブ配信をする強みとは

Facebook LIVEの持つ特徴は以下の4点です。
1.従来の投稿と同じようにアプリ内でライブ配信を閲覧できる
2.配信した動画は保存される
3.豊富なライブリアクション
4.Facebook全体のコンテンツの充実

1.アプリ内でライブ配信を閲覧できる             

Twitter傘下のPeriscopeはTwitterでライブ配信の宣伝をツイートすることができますが、Periscope内でしか配信は始められないシステムとなっております。一方でFacebookではライブ配信機能はアプリ内に埋め込まれているので、従来の投稿を閲覧するのと同じようにライブ配信を閲覧することが可能です。要するに、Facebook Live用に新たにアプリを入手する必要はないのです。

また、Facebookは現在全世界で約16億人のユーザーがおり、Twitterの3億2000万人のおよそ5倍になります。先ほど述べたようにFacebookではライブ配信を従来と同じニュースフィード上で閲覧することができるので、約16億人のユーザーにダイレクトにライブ配信を行えるわけです。Facebook上でライブ配信を行った方が、より多くのリーチを期待できるかもしれません。  

2.配信した動画は保存される

Facebookでは配信した動画はそのまま保存され、ユーザーのページから振り返って視聴することができます。以前まで配信後24時間でその動画が消えてしまう仕様だったPeriscopeは、最近仕様変更し保存可能になったので、Periscopeとの差別化は図れなくなりました。またSnapchat でのライブ配信は数時間から数百時間まで支払額に応じて配信可能ですが、その時間内でしか配信・閲覧できません。

3.豊富なライブリアクション

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newsroomより

Facebookのライブ配信ではLike(いいね!)/Love(超いいね!)/Haha(ウケるね)/Sad(悲しいね)/Angry(ひどいね)の5種類のと今までと同じようなライブリアクションが可能となっています。これらはリアルタイムに表示されすぐ消えるので、配信者はそれらのリアクションを参考に配信内容を柔軟に変更させることが可能です。

右から左へこれらアイコンが流れていく様子はまるでニコニコ動画の様ではありますが、Facebook Liveのコメントは左図の用に画面下に表示されるため、大量のコメントが幕のように流れるようなことはありません。 その代わりライブ配信中の動画上に落書きができる機能を搭載予定です。また5種類のフィルター加工が用意されており、自分好みにカスタマイズすることが可能となっています。

4.Facebook全体のコンテンツの充実

Facebookはグループやイベント内でライブ動画を実施できる機能を追加しました。これによって家族や友達、または趣味などのコミュニティに対してライブ配信を限定的に行うことができます。グループやイベント内で動画の作成や閲覧が可能になったことで、そのメンバーではない人に動画が見られることもなくなり、各コミュニティでより深いつながりを生むことが可能となります。

それに加えて、視聴中のライブ動画に友人を招待できる機能も追加。招待アイコンをタップし友人を選択すると、招待された友人は招待状とライブ動画のプッシュ通知を受け取ることができます。 また、現在配信中の注目度の高い動画や自身が興味のある分野の動画を見逃さないための専用の動画メニューも用意されました。

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newsroomより

PCのブラウザー版Facebookではライブ配信機能こそありませんが、世界中で配信されているライブ動画をリアルタイムに地図から探すことのできる「Facebook ライブマップ」をPCのブラウザー版向けに公開。現在世界60ヶ国で展開されているライブ配信機能ですが、今どこでどんなライブ配信が行われているかを確認することができます。

ちなみに現在Facebookではライブ動画を優先的にニュースフィードの上位に表示させる取り組みを実施しています。ライブ動画を視聴中のユニークユーザー数や、配信中の各時点における視聴者数を測定する機能も展開予定。ライブ動画のプロモーションへ非常に注力しているのです。

ライブ動画に関わるコンテンツの充実もさることながら、Facebookは同社のチャットアプリであるMessenger(メッセンジャー)も積極的に展開を広げています。最近ではタクシー配車サービスであるUber(ウーバー)やKLMオランダ航空と提携し話題となりました。

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netimperativeより

Messenger上でチェックインやフライトの確認ができるようになった。 人工知能ボットの開発も進めており、Facebookユーザーが他のメッセンジャーアプリよりもMessengerを使いたくなるように仕向けています。こうしたFacebook全体のコンテンツの充実により、Facebook最大の強みである16億人のユーザーを囲い込み、確保することに努めています。

実際にはどのように使われている?

ここからは実際にどんなユーザーがどのようにライブ配信を行ったか例を見ていきましょう。

Felicia Day(女優/作家) 
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Felicia DayのFacebookページより

女優であり作家のFelicia Dayは自身の新しい本についてFacebookのライブ配信でアナウンスしました。また、ブックツアーとして各地で行ったサイン会や講演会の様子もライブ配信しています。これによって、イベントに参加できなかった人もライブ配信によって会場の様子や彼女のイベントでの言動を知ることができます。

Alton Brown(テレビタレント)
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Alton BrownのFacebookページより 

テレビタレントや俳優、シェフとして多方面に活躍する彼は料理の様子をライブ配信しています。オムレツを焼く様子やお肉を仕込む様子など、彼の料理する姿を見ることができ、それらの動画は彼のFacebookページのRecipes and Tipsから閲覧可能です。 彼は料理中の動画だけでなく、食事している様子や工芸を行っている様子など、彼の生活の一部を覗けるような配信も行っています。

The 2016 Fashion Week in São Paulo

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Facebook Mediaより

今年4月に行われたサンパウロ・ファッションウィークではFacebook上でライブ配信が行われました。Facebookでは13時間のランウェイショーやインタビュー、またバックステージの様子などが配信され、4月21日から29日まで9日間で約1億3000万人に視聴されました。

まとめ

Facebook全体のコンテンツの充実により、Facebook最大の強みである16億人のユーザーを囲い込み、確保することに努めています。他のライブ配信サービスでは、それまでユーザーを得ていたプラットフォームとは別のプラットフォームで視聴することになる形が多いですが、以前からFacebookを利用していてユーザーコミュニケーションも形成できている場合であれば、Facebook上でライブ配信した方が多くのリーチを期待できるでしょう。 日本では若年層離れが進んでいると言われているFacebookですが、カンファレンスや発表会などのビジネスシーンでのライブ機能は活発化していくのではないでしょうか。 Facebookやその他のライブ配信サービスの動向に今後も注目していきます。

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COMPASS編集部
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