セゾンカード・UCカードを発行するクレディセゾンや関係会社の中から選ばれた、24人の女性社員によって結成されたアイドルグループ「東池袋52(フィフティーツー)」。5月19日、“勝手に”アンサーソング「わたしセゾン」を公開し、デビューしました。

「わたしセゾン」は、「ココロも満タンに、コスモ石油。」「目のつけどころが、シャープでしょ。」といったキャッチコピーを手がけた、コピーライターの仲畑貴志氏が作詞を担当。そのほか、AKB48「ポニーテールとシュシュ」などを手がけた作曲家の多田慎也氏が作曲を担当、振付は私立恵比寿中学、チームしゃちほこなどのアイドルグループの振付を手がける振付屋かぶきもんが担当するなど、日本を代表するクリエイターによって制作。

 

クレディセゾンのあまりの本気度に、ネット上では「本気すぎる」「クオリティが高い」といった声が多く挙がるなど、Twitterのトレンド上位に入るほどの盛り上がりに……。なぜ、クレディセゾンは東池袋52を結成することにしたのか? 株式会社クレディセゾン カード事業部 営業企画部 プロモーショ戦略グループ 相川耕平さんにお話を伺いました。


「中途半端なものは絶対にやめようと」

ー「東池袋52」を結成しようと思った、きっかけは何だったのでしょうか? 

相川:昨年、“あのグループ”から「セゾン、セゾン」と連呼する“あの曲”がリリースされまして。CDが売れない時代と言われている中、その売上枚数がすごく伸びていたこともあり、コラボレーションして一緒に何かできないかな、と思っていました。

ただ、その曲はすでに同業他社とタイアップされていて……。そうした状況の中、長年、弊社のCMを制作していただいているコピーライターの仲畑貴志さんに相談してみたところ、「実際にアイドルグループを結成してみるのが、面白いんじゃないか」と言ってもらえ、話が進んでいったんです。

 

せっかくやるのであれば、「踊ってみた」動画などを公開するのではなく、ちゃんとした曲を作って、それを世に出す。中途半端は、真剣なアイドルファンに対して失礼になるので絶対やめよう、ということで実際にアイドルグループを結成し、曲を公開することになったんです。これが東池袋52を結成することになった、きっかけですね。

 

ー社内公開用に作成された、という情報もあったのですが。

相川:それは事実とは異なってまして、最初から世に公開するつもりでした。さすがに社内限定だったら、「どれだけお金かけてるんだ」ということになりますからね(笑)。


思いがけずインナーブランディングの効果も

ー実際に動画を拝見したのですが、世間的に“堅い”イメージのある金融系の会社が、ここまで本気で取り組むのは意外だな、と思いました。社内からの反対意見はなかったんでしょうか?

相川:この取り組みは、これまでやってきた「クレディセゾンらしさ」が出ているな、と思っています。弊社は最近では武田梨奈さんを起用した頭突きの瓦割りのCMを公開するなど、意外性やインパクトの強さを大事にしながら、“金融っぽく”ない取り組みを色々とやってきているからです。そもそも、金融というカテゴリーに属しているという意識も、あまりないですが(笑)。

 

スタートにあたり、“アイドルグループ”という切り口に対して、社内から「ただのミスコンじゃないか」といった一部の意見はありました。そうした意見に対して、中途半端ではなく本気で取り組んでいくことを伝え、行動に移していった結果、今では社内の理解もずいぶん得られたと感じています。まあ、制作段階では、一部の限られた人間にしかプロジェクトの存在を知らせていなかったのですが。

メイキング動画

 

ー公開後の社内の反応はいかがでしたか?

相川:想像以上にインナーブランディングの効果がありました。公開した後、年齢・男女問わず「元気が出た、ありがとう」、「クレディらしさが出ていた」といった声が多数挙がっていて、すごく嬉しかったですね。中途半端にやらず、細部にこだわり、本気で取り組んだからこそ、社員からも良い反応がありましたし、たくさんメディアに取り上げてもらえて、ここまでの反応を得られたのかな、と思っています。


若年層にクレディセゾンを知ってもらうきっかけに

ー動画を公開するだけでなく、永久不滅ポイントを使ってCDに交換できる、という点も個人的には面白いと思いました。

相川:もともとクライアントに配るつもりでCD化していて、ポイント交換用には賑やかしになれば良いなと思っていました。ただ、有難いことにあまりにも大きな反響があったので、急遽、発注数を増やしました。実際、ネットでの意見を見ていると、「3つまとめて交換しよう」という声もあり、けっこうポイント交換していただけるんじゃないか、と思っています。

ーなかなかポイントが使ってもらえない、という課題感もあったのでしょうか?

相川:まさにその通りです。“永久不滅ポイント”という名前もあって、ポイントを貯めたままにされることが多く、また、ポイント交換されるのも金券ばかりで……。もっとポイントを交換する楽しさや喜び、セゾンカードだから手に入れられるものを打ち出していかなければいけないと思っていました。

 

ここ5〜6年くらい、いろんなモノやコトをアイテム展開してきたのですが、なかなか“クレディセゾンならでは”を打ち出していくのは難しくて。そうした状況の中、結果論ですが、このCDはクレディセゾンだけにしかないアイテムになったので非常に良かったですね。また、このCDをきっかけに、自らのポイント数を確認するお客様も多数いらっしゃったようで、弊社の強みである永久不滅ポイントへの興味関心をあらためて喚起できたという効果もあったと感じています。

 

ー御社のメインターゲットは30〜40代の女性だと思うのですが、若年層に対してアプローチしていく狙いがあったのでしょうか?

相川:そうですね。メインターゲットが30〜40代の女性となっており、なかなか若年層にリーチできていない。そうした課題感の中で、この取り組みは若年層にクレディセゾンのことを知ってもらい、好感や親しみを感じたうえで入会していただくための良いきっかけになるんじゃないか、と思います。

ー最後に今後の展望がありましたら、お願いします。

相川:今後もさまざまな仕掛けを打っていくことで、「東池袋52」を一過性の取り組みで終わらせないようにしていきたいですね。そして最終的には、“あのグループ”との共演を果たせればいいな、と思っています。これからも様々な展開を考えていますので、ご期待ください!

 

ーありがとうございます!いつか、“あのグループ”との共演があることを楽しみにしています!

 

クレディセゾンが結成したアイドルグループ「東池袋52」。そのユニークな施策に注目が集まりがちですが、個人的には新規顧客に対してアプローチするのはもちろんのこと、ポイント交換でCDを手に入れられるなど、既存顧客の活性化にもつながっている点が秀逸だなと思いました。意外性やインパクトの強さを何より重要視しているクレディセゾンだからこそできた取り組みなのかもしれません。

 

 

Interview photo:ENO SHOHKI

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新國 翔大
Post Author

新國 翔大

1991年生まれ。埼玉県出身。U-NOTE、サムライトでライター・編集者としての経験を積み、現在はBASEに所属。ショッピングメディア「BASE Mag」の運営をしつつ、フリーのライターとして活動している。