テレビやWebメディアにて、「インスタ映え」というキーワードが踊る昨今。インターネット通販サービス「LOHACO」(ロハコ)はその逆ともとれる、「暮らしになじむ」という考え方を提案した。

 

「暮らしになじむデザイン」をコンセプトに、ユニリーバ・ジャパンやキリンビバレッジなど大手メーカーとコラボレーションした61の新商品を発表。また、「暮らしになじむ LOHACO展」と題した新商品の展示を、代官山T―SITEにて実施した。

 

以下は「暮らしになじむ」デザインのカルピス。お洒落なアートデザインも印象的。

グリコのメンタルバランスチョコレート「GABA」(ギャバ)。通常は赤い印象的なパッケージだが、主張しすぎない優しいデザインだ。

 

また、ユニリーバ・ジャパンはヘアケアブランド「LUX」(ラックス)のデザインを、旅行のわくわく感をコンセプトにリデザインした。女性の中でも人気の高いパリ、ローマ、バルセロナの地図をステンドグラス調にパッケージにデザイン。ボトルにはQRコードがついており、Googleのストリートビューや360度動画を楽しむことができるという。お風呂の中にスマートフォンを持ち込む女性も多く、現代ならではのユーザーエクスペリエンスの提案だ。

 

店頭で目立つ商品は、暮らしの中では目立ちすぎる

アスクル株式会社 代表取締役社長 岩田彰一郎氏は、今回の取り組みと自社のマーケティングについて以下のように話す。


―アスクル株式会社 代表取締役社長 岩田彰一郎氏

 

「従来の日用品は、店頭で手に取られるように目立つパッケージが主流でした。しかし、暮らしの中では目立ちすぎてしまうために、見えない場所にしまう、他の容器に詰め替えるというようなお客様の実態が見えてきたんですね。

 

Eコマースは直接、家に届けられるわけですから、消費者が求めている気持ちのいいデザインを提供しようと考えました。そして今回『暮らしになじむ』デザインを発表することになりました。

 

今までは、マスに対して支持される確率の高い商品を提供していました。しかし、現在はニーズも分散しています。ですから、私たちは『スモールマス』に対して喜ばれる商品を作っていこうと考えています。」

 

通常デザインと比較して売上が35倍になった商品も

アスクル株式会社 取締役の木村美代子氏は、「暮らしになじむ」商品について以下のように語る。


―アスクル株式会社 取締役 木村美代子氏

 

「LOHACOは家事に育児に仕事にと、毎日多忙な女性の暮らしをかるくしたい、という想いから始まった、日用品ショッピングサイトです。なので、今回の「暮らしになじむ」商品のターゲットもそんな忙しい女性です。

 

そして『暮らしになじむ』デザインの商品は売上も伸ばしています。例えば、花王の『リセッシュ』では通常ボトルと比較しますと、値上げしているにも関わらず、9倍も売れました。また、『泡ハンドソープ』については3種類用意したこともありますが、35倍も売れています。

 

今まで購入されていなかった、デザインに興味のある30代40代のお客様が購入していたこともあり、メーカーさんにも非常に喜んで頂けました。」

 

 

 

「インスタ映え」なアイテムや空間が流行している現在。しかし生活というカテゴリにおいては「暮らしになじむ」アイテムが、実際に売上をあげている。スモールマスを狙ってコミュニケーションを取っていくロハコに、我々も学ぶべき勝ち筋があるのではないだろうか。

 

 

Photo:Eno Shohki

 

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石井リナ
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石井リナ

COMPASS編集長 1990年生まれ。SnSnapで事業開発を担当し、COMPASSの編集長を務める。新卒でオプトへ入社し、WEB広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティングに従事。デジタルプロモーションを中心としたライター業や、セミナー講師などとしても活動を広げている。 執筆書籍:「できる100の新法則 Instagramマーケティング」