注目のマーケターらをゲストに迎えるセミナーイベント「COMPASS Secret Salon」。第4回は「オフラインイベント×SNSによるブランド認知拡大施策とは?」をテーマにおくるトークセッション。

今回登場するのは、多数の化粧ブランドを有するELGC(エスティ ローダーグループ)にて、コーポレートデジタルマーケティングを担当する西こと美さん。モデレーターはCOMPASSの運営元であるSnSnapの営業担当・京野邦貴さんが務めました。

対談では、エスティ ローダーグループがCSR活動で行ったキャンペーンに話題が及びました。

ELGC株式会社 西こと美さん

広告代理店で化粧品ブランドを中心に約7年間デジタルマーケティングに従事。2015年12月にELGCに入社、各ブランドやブランド横断のデジタルマーケティング活動全般をサポートしている。


“SNS×リアル”で多くの方へ知識啓発を

京野 エスティ ローダーグループのCSR活動、ピンクリボンキャンペーンについて教えてください。

西 「ピンクリボン〈乳がん知識啓発〉キャンペーン」とは、世界規模で乳がんと闘うための知識啓発や募金活動を通して乳がんのない世界を実現することを目的として、エスティ ローダー グループが取り組む最大の社会貢献活動です。そして毎年10月には「ピンクリボン キャンペーン」の認知度向上を目的として、世界の主要建造物をピンク色にライトアップする「グローバル ランドマークイルミーション」を実施しています。日本では今年、東京スカイツリー®、清水寺(仁王門、三重、観音慈光)*姫路城、東急プラザ銀座の4つのランドマークがピンク色に点灯されました。

ピンクリボンキャンペーンは2017年で25周年を迎えた

ピンクに彩られた京都・清水寺

西 昨年はエスティ ローダーグループがピンクリボンキャンペーンを始めて25年の節目の年ということで、例年のライトアップに加えて、東京・有楽町をピンクにする「Time to End ~乳がんのない世界へ~」というイベントを開催しました。CSRの活動に適したイベントにするためにトンマナやコンテンツ内容をかなり熟考したのですが、乳がんに関するクイズを解きながら進むピンクの迷路、25年の活動を年表にしたヒストリーボードにフォトジェニックなスポットも設置して、参加頂いた皆さまに楽しみながら乳がんについての正しい知識を身につけられる啓発活動になるよう、つくり上げました。迷路のゴールには、フォトジェニックなコンテンツや、SnSnapの#SwingSnapを設置することで、キャンペーンのSNS拡散も狙いました。結果的に、2日間で約6,000人のお客様に来場してもらえました。

東京・有楽町に設営されたピンクリボンキャンペーンのイベント会場

京野 有楽町の駅前ということもあり、ビルの上から見た人もいるのではないでしょうか。非常に多くの方の目に留まったと思います。SNSによるキャンペーンの拡散を狙っていましたよね。メインハッシュタグの#ピンクリボン25は、734投稿、約225万リーチという結果を残したと聞いています。この数字の手応えはいかがでしたか。

SnSnapの提供するフォトコンテンツ

西 イベントの規模や内容によるかと思いますが、インフルエンサーを起用したイベントの場合400~500程度のSNS投稿が期待できるため、それを考えると、非常に良い結果だと思います。完全なるオープンイベントとして開催したので効率的に拡散できたのではないかなと。数名のインフルエンサーの方がにもお越し頂いたのですが、ハッシュタグの投稿は一般の方のものが大部分を占めていました。


トレンドを追いすぎず基盤固めを丁寧に

京野 この活動を通して何か意識していたことはありますか。

西 ピンクリボン キャンペーンにおいても、ソーシャルメディアやデジタル上での話題化がひとつのKPIとなっていたので、それを達成するためのキャンペーンの全体設計とKPIの設定は非常に重要なものでした。そして、弊社は化粧品ブランドの企業になるので、我々のブランドやサービスにも触れる接点がつくれれば、ということも考えていました。SnSnapを活用したことで、デジタル上での拡散のみならず、印刷したカードにQRコードを設置して来店すると、サンプルなどがもらえるような仕掛けも実現できました。この活動は10月のピンクリボン月間が強化期ではありますが、通年を通してソーシャルやデジタル上でどのくらい話題になっているか(SOV=Share of voice)は定点観測して、より良い活動につなげていきたいと考えています。

京野 今後、どのようなチャレンジを考えていますか。

西 インフルエンサーやソーシャルメディアマーケティングにおいては、次々に新しいトレンドが出てきます。どの企業もデジタルやソーシャルメディアを強化している状況かと思います。私の立場でいうと、トレンドに乗ることも大事なのですが、改めてデジタルマーケティングの土台を整えていきたいと考えています。既存のデータを整理して、マーケットトレンドやコンシューマーのインサイトも踏まえたデジタルマーケティングの中長期的なKPIや意思決定のための基準をつくっていきたいと思います。

京野 ありがとうございました!

 

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竹林広
Post Author

竹林広

1996年生まれのフリーライター。京都出身。慶應義塾大学文学部に在学し、人間科学を専攻。フリーライターの父を持ち、父の働く姿を見てライター業に興味を持つ。趣味は温泉と寺社仏閣巡り。