2020.1.31

オーストラリアの森林火災が深刻だ。2019年9月ごろにオーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州を中心に頻発するようになった森林火災は、2020年1月現在、未だ消火できておらず、被害が拡大している。
この火災により、類焼面積10,700,000ヘクタール以上、建物被害5,900棟以上(うち住宅2,204棟以上)、死者は29名にまで拡がり、約10億匹の動物や虫が亡くなっている。

オーストラリアではほぼ毎年森林火災が発生しているが、昨年から続くこの火災は乾燥・高温・強風の条件が重なり甚大な被害が発生している。

現在も消防隊員による消火活動が行われているが、鎮火を見せず、世界中が森林火災による被害を防ぐべく、募金活動やボランティアを受け付けている。

国内にいるとどこか他人ごとのように思われる大規模火災だが、このような状況は、いつなんどきでもどの国でも起こりうる可能性がある。

日本でもいつ地震や洪水が起こるか知れず、その際は他国からの募金や寄付金に多いに助けられている。
そんな、助け助け合う募金活動。いまや、SNSを通して世界的に募金を募ることもできる時代だ。
昨年5月にはInstagramストーリーズから募金ができる機能も追加。
今回、オーストラリア火災を中心に、SNSを通した募金活動の事例や、日本からも行えるオーストラリア火災への寄付方法をお伝えする。

LAのインフルエンサーがヌード写真提供で70万ドルを募金?

2020年の1月3日、ある斬新な募金活動がSNS上で話題になった。

ロサンゼルス出身のインフルエンサー・Kaylen Wardは、山火事でコアラやうさぎが亡くなることに心を痛め、17万人のフォロワーのいるTwitterアカウントで、募金活動可能な慈善団体のリストを投稿し、「オーストラリアの山火事のために少なくとも10ドルを寄付したすべての方に自分のヌード写真を送る」とツイート。

 


「寄付する10ドルごとにあなたのDMにヌード写真を1枚送ります。寄付したことの確認を私に送ってください。」とした。

 

その後、瞬く間にツイートが広がり、次の日には寄付金は10万ドルを超えたという。

彼女は洪水のように流れてくるDMを確認するためだけの人を雇い、5000ドルを寄付した人には50枚の写真とビデオを送っているという。


しかし、世間の反応はポジティブなものばかりでなく、Instagramは性的なコンテンツとして凍結されてしまい、彼氏や家族も口を聞いてくれなくなったという。(現在はInstagramは復旧している)
それでも彼女は「コアラを救えた」と前向きに募金活動を行なっている。


Facebookの募金機能で48時間で15億円の寄付に成功

この事例はとても奇抜でキャッチーだが、SNSのインフルエンサーが募金活動を行うというのはとても効果的だ。

著名人のパロディ写真で人気を集めるオーストラリアのコメディアンインフルエンサー・Celeste Barberは、Facebookで消防局に向けた募金活動を行い、わずか48時間で2000万オーストラリアドル(約15億円)を集めた。

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IM THE EDIDTOR IN CHIEF OF @vogueaustralia. Obvs.

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Celeste Barberの募金Facebookページ

その後、37億円の募金を募り、2020年2月16日にはシドニーでチャリティーイベントを開催予定。そこで集まったお金もすべて寄付を行うようだ。

 

Facebookの慈善寄付ツールは、2018年10月には10億もの寄付を合計で集めたとされ、その影響力は絶大だ。

また、火災によって旅行客が激減し、観光業が打撃を受けることを避けるために、火災が収まっている地域に積極的に旅行をするように促すハッシュタグキャンペーンもインフルエンサーによって行われている。
インフルエンサーのEdwina Bartholomewは、「#GoWithEmptyEskys」というハッシュタグとともに「ホテルや食料、飲料、燃料など旅行に必要なものを現地で購入することで、地域経済の再建を助けよう」といったメッセージを投稿。

InstgaramやFacebookに投稿され、ハッシュタグや投稿が数多くの人間にシェアされている。

 

日本でも機能追加なるか?Instagramのドネーション機能

10億人のユーザーを抱える世界No1のフォトSNSとなったInstagram。
2016年に24時間で投稿が消えるストーリーズ機能が追加され、1日に投稿されるストーリーズの投稿数は5億を超えるという、いまでは世界中のInstagramユーザーにとってなくてはならない機能となったストーリーズ機能に2019年5月に募金ステッカー機能が昨年追加されたのをご存知だろうか?
日本ではまだ募金を受け付けることも募金を行うこともできないが、近い将来機能追加になる可能性は高いだろう。


左)ストーリーズの投稿画面に「DONATION」ステッカーが表示される
右)タップすると DONATIONを受け付けているアカウントが表示される

Facebookによると、現在Instagramで募金ステッカー機能を使えるのは、米国に拠点を置く登録済みの非営利団体だという。
Facebookの許可を得た非営利団体は、ストーリーズで寄付ステッカーを介して直接チャリティ募金を募ることができる。
また、ユーザーのストーリーズ投稿画面にもDonationボタンが追加されており、そのボタンをタップすると現在募金を募っているアカウントに飛ぶことが可能。
また、ストーリーズで自分のフォロワーに非営利団体への寄付を求めることもできる。


DONATIONを求めるステッカーをストーリーに投稿することが可能。

ストーリーズでの募金ステッカー昨日は、インスタグラマーなど影響力の大きいユーザーが簡単に寄付を呼びかけることのできる機能だ。

DONATIONを受け付けているアカウントのプロフィールページにもボタンが追加される

アメリカでは、米国癌協会やALS患者のための支援団体、安全な水を提供するための団体などが活用している。実際に歌手のPharrell Williamsは、ハンディキャップを持った子どもたちのためのサマーキャンプへの寄付を促すステッカーを活用するなど、インフルエンサーにもその輪が広がっている。


Pharrell Williamsが行なったDONATIONステッカー画面

2020年1月現在は、日本からは募金を行うことはできないが、今後機能が追加されれば、様々な社会問題や環境問題に取り組む団体に対して日本のインフルエンサーがストーリーズで募金を投げかけるようになるだろう。

募金や寄付というとなかなかにハードルが高く感じるが、SNSを通して憧れの人が呼びかけ、SNS上で寄付ができるようになると募金も身近なものになるかもしれない。
自分の興味関心のあるジャンルから募金やシェアを行い、環境や社会課題解決への参加がより身近なものになれば、誰もが能動的に参加し、解決策を考えられる社会に近づいていきそうだ。

日本からも行えるオーストラリア森林火災への寄付方法

日本の著名人も多数オーストラリア森林火災へ寄付を行なっている。

AAAの西島隆弘は、1月29日に公式Twitterにて10万ドルの寄付を行なったことを明かした。

CM撮影で訪れたオーストラリアの景色と動物に感動し、これ以上失われないようにと寄付を行なったという。


プレスリリースより

また、アーティストのYOSHIKIもオーストラリア森林火災の復興と熱帯雨林保護へ1,100万円を寄付。
YOSHIKIは長年にわたって災害の救援や、子ども達の音楽教育への支援活動を行っており、今回の森林火災について下記のように述べている。

「環境保護とサステナビリティの二つ自分にとって最も重要な課題です。みなさんの故郷がどの国だろうと、同じ1つの地球で生活していることに変わりありません。これは、地球全てのに関わる問題であり、より多くの人々がこの事に関心を抱いてくれることを願っています。」

人気YouTuberのヒカキンもオーストラリア森林火災への寄付を呼びかける動画を1月21日に投稿。

上記の動画はすでに160万再生に達し、影響力の高さを示している。

ファッションデザインやアートディレクションを手がけるDaichi Miuraは、コアラの刺繍の入ったオリジナルのTシャツをWEBストアで販売。

商品の収益金全額をオーストラリア森林火災により大きな被害を受けた野生動物の救護や自然再生支援を行っている団体へと寄付するという。

また、Yahoo!JAPANでは、Tポイントで行える寄付を開始。

お菓子メーカーLOTTEの人気商品・コアラのマーチを買うことでコアラの保護につながるというコアラ基金も話題だ。

1994年から継続的にLOTTEが行なっているもので、コアラのマーチの売り上げの一部がコアラの保護のために活用されるという。

その他、日本からも受け付けているWEBから行えるオーストラリア森林火災への募金先は以下に示す。

オーストラリア赤十字社(被災者の方へ寄付が行える)

ポート・マッコーリーコアラ病院(コアラ募金)

ニューサウスウェールズ州地方消防隊

WWF(世界自然保護基金)オーストラリア

 

発生から半年近く。国際的に深刻な問題となっているオーストラリアの森林火災。
SNSを通して世界が身近になったからこそ、寄付もしやすくなった。
このような非常事態こそ、手を差し伸べ、世界の環境や平和に向けて取り組み、考えていくことが大切だ。
この度のオーストラリア森林火災が早急に収束することを願ってやまない。

 

 

 

 
COMPASS編集部
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