近年、急速に盛り上がりを見せているライブ配信サービス。ライブ配信は、日本国内では2000年代初頭より、ニコニコ生放送やFC2ライブ、Ustreamなどによって作られていった。当時は、スマートフォンがまだ世になく、配信も視聴もPCに限られていた。そのため、配信も視聴も誰もが気軽にできるものではなかった。

そこから10年、スマートフォンのめざましい進化とともにライブ配信サービスは発展を遂げてきた。中高生が高性能のスマートフォンを一人一台持つようになったことで、どこでも気軽に配信を行えるようになったからだ。

そんなライブ配信サービスについて、2018年現在、特に話題のアプリをご紹介する。

 

「ギフト」の登場がライブ配信に変革を

ライブ配信サービスの最大の特徴は、配信者と視聴者の距離がとても近いことだ。視聴者の送ったコメントがリアルタイムで配信者に届き、配信者とコミュニケーションを取ることができる。

また、多くのライブ配信サービスには「ギフト」が存在する。これは、視聴者が配信者にサービス内の有料「ギフト」を贈ることで、配信者が収益を得られるという仕組みだ。これにより、著名人でなくとも、ライブ配信のみで生計を立てる人が登場しているのも、ライブ配信が盛り上がりを見せている一つの要因だ。

ライブ配信で有名になった人がアイドルや歌手として芸能界にデビューするという事例があるのも、若い人のライブ配信参加を後押ししている。

 

女子中高生を中心に大人気!MixChannel

ミクチャの相性で話題のMixChannelは日本発祥のサービスで、もとは動画共有専門のSNSだった。中高生のカップルのキス動画などがマスメディアから注目を浴びていたが、最近ではライブ配信サービスが追加され、盛り上がりが加熱している。

MixChannelは現在累計ユーザー数1,000万人、月間訪問者数200万人を超える規模に成長しているが、特筆すべきは女子中高生から大人気であるという点だ。ユーザーを属性ごとに分類すると、全体の8割が中高生、また男女比は1:4となっている。

そんなMixChannelの特徴は、ライブ配信や動画コンテンツ内で使用できる音源を公式に配信していること。その収録楽曲数は約1万曲に及ぶ。また、カラオケ配信(配信者が歌っている様子を公開する)を行う場合には、カラオケ音源も使用可能。カラオケ音源を使用する場合、画面上に歌詞が表示され、自動的にエコーがかかる仕組みとなっているのが嬉しい。この豊富な音源が利用できるのが人気の秘密となっている。

 

アジア最大規模!17Live

17Liveより

現在、アジアで最大規模を誇るライブ配信サービスが17Liveだ。17Liveは台湾発祥のライブ配信サービスで、リリースから248日でスマートフォンアプリダウンロード数が1,000万を超え、アプリ1,000万ダウンロードの世界最速記録を作った。現在、アジア9カ国(台湾、日本、香港、韓国、ベトナム、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア)にてサービスを展開し、ユーザー数は4,000万人を超えている。

ユーザー数がとても多く、世界9カ国でサービスを展開していることが17Liveの最大の特徴と言える。また、中華圏の富裕層も利用していることから「ギフト」で動くお金の額も大きくなっているのも特徴の一つだ。

加えて、17LiveにはVtuber(バーチャルYoutuber)が配信を行なっているという特徴もある。17Liveは、多くの利用者がいることに加え、Vtuberの存在というコンテンツの豊富さが人気だ。

PRTIMESより

 

1対1でライブ配信?秘密の会話ができるライブアプリ

ライブアプリでは、配信しているライブを誰でも視聴できるのが基本。しかし、「特定のユーザーと1対1で会話できる」機能を持ったサービスも存在する。それが、Live.meとマシェバラトークだ。

Live.meは世界最大規模のライブ配信サービス。Live.meは中国企業発祥のサービスで、現在世界85カ国でサービスを展開し、世界累計6,500万ダウンロードを記録している。先に挙げた17Liveはアジアでの展開に留まっていたが、Live.meは世界中でサービスを展開していることから、国内外を問わずより多くの人と繋がることができるのが魅力の一つ。

また、Live.meは、配信者が受け取る「ギフト」だけでなく、視聴者も毎日アプリ内で開催されているクイズ大会に参加することで収益を得られるチャンスがあることも人気のポイントだ。

しかし、Live.meがすごいのはただ利用者が多いことだけではない。Live.meには、「ナイショ話」という機能があるのだ。「ナイショ話」を使うと、他の視聴者にナイショで配信者と会話できる。ライブ自体はパブリックに行われているが、配信者と視聴者のやりとりをプライベートで行うことができる、ドキドキ感を味わえるのがこの機能の特徴となっている。

 

そんなLive.meよりもさらに密接に配信者と視聴者が関わることができるのがマシェバラトークだ。

マシェバラトークは、日本発祥のサービスで、MixChannelや17Liveに比べるとまだまだユーザー数は少ない。しかし、マシェバラトークは、「プライベートモード」を用いて、他のサービスとの差別化を図っている。「プライベートモード」を利用すると、視聴者が一人に限定され、配信者と視聴者が1対1で会話できる。

先ほど挙げたLive.meの「ナイショ話」と異なり、配信そのものを一人のユーザーしか視聴することができない仕組みとなっている。また、プライベートモードに限り、視聴者側もカメラを利用できる。つまり、ライブ配信サービスの一環であるが、配信者と視聴者がビデオ通話を行えるのだ。

両機能は、1対1で会話することで、配信者と視聴者がより密接な関係を作ることができ、配信者と視聴者の距離を縮めるという、ライブ配信サービスの持つ特徴を最大に高めた機能となっている。

 

SNSから派生したライブサービス

このように特色あるライブ配信サービスが続々と登場してきている中、SNS機能の延長でライブ配信が行えるようになっているものもある。それが、Instagramの「ライブ」機能、LINE LIVE、YouTube Liveだ。

 

まず、Instagramの「ライブ」を紹介する。Instagramの「ライブ」は、Instagramアプリから利用できることが大きな特徴だ。また、ライブ配信を行うと従来のフォロワーに通知が届く。著名人のライブを見ることができるだけでなく、友達同士で密接に繋がっているSNSだからこそ友達同士で楽しむことができるもの魅力だ。また、Instagramでは終了したライブを24時間限定でシェアすることが可能。ライブのシェアを行うと、Instagram Storiesにてライブ映像がシェアできる。見逃した配信を24時間以内ならいつでも視聴できるは嬉しい。

 

次に挙げるのが、LINE LIVEだ。LINE LIVEは、LINEが運営しているサービスであるため、LINEの友達がライブを開始するとLINE上で通知が届く。また近年、LINEを運用する企業が増えており、企業が配信を行うことでユーザーと気軽に、より密接なコミュニケーションを取れるのもLINE LIVEの特徴だ。東京ガールズコレクションの様子を配信したり、LINE LIVE独自の番組制作を行ない、人気を集めている。

 

そして、最後に挙げるのがYouTube Live。YouTube LiveはYouTubeが提供するサービスだ。YouTubeは世界中で月間視聴者数15億人(2017年時点)を誇る動画配信サービスであり、YouTube Liveには、動画に特化したサービスならではの特徴がある。それが、4K動画でのライブ配信、360度VRを使ったライブ配信だ。YouTube Liveは、映像技術の最先端をいくライブ配信サービスだと言える。

また、YouTube Liveは高い映像技術から企業に活用されることもある。例えば、ソフトバンクやドコモは、新サービス発表会の映像をYouTubeでライブ配信している。関係者しか入ることができない会場の様子を公開し、発表会後に一般公開される情報をいち早く知れるのはファンにとって嬉しい。

 

今回紹介した以外にも、ライブ配信サービスは数多く存在する。それぞれのサービスが独自のサービスを持っており、またユーザー数も加速度的に伸びているため、目が離せない領域となっている。

 

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竹林広
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竹林広

1996年生まれのフリーライター。京都出身。慶應義塾大学文学部に在学し、人間科学を専攻。フリーライターの父を持ち、父の働く姿を見てライター業に興味を持つ。趣味は温泉と寺社仏閣巡り。