いま、世間を騒がせている”バーチャルインスタグラマー”という存在をご存知でしょうか?
https://www.instagram.com/p/Bn8ZyExBUPO/
突如Instagramに現れたこの少女は、実際には存在しないCGで作られた架空の少女。日本で初めてのバーチャルインスタグラマーとして話題を集めています。
日本発の3DCGバーチャルインスタグラマー・imma.gram

SNSを中心に「人間にしか見えない」「信じられない」と話題に。
immaは、顔部分を3DCGで作成し、実写で撮影した体と合成したバーチャルな存在。顔も名前も明かしていないプロデューサーM氏と、CGプロダクション「ModelingCafe」が制作をしています。

Instagramのストーリーで世間の反応をシェアするimma.gram
アカウントは2018年7月から運用され、2019年1月に発売されたCGWORLDの表紙を飾るなど各方面で話題となっています。
また、2019年9月にはまた新たなバーチャルインスタグラマーが日本から登場。
Milla Sakuraiと名乗る彼女は、2019年9月に「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」を着こなして登場。
日本と欧米のハーフと思わしき容姿と名前で、新たなバーチャルインスタグラマーシーンを切り開こうとしています。
こうした、バーチャル技術によって作られたインスタグラマーは「バーチャルインスタグラマー」と呼ばれ、いま世界から注目を集める存在になっています。
2016年にLAから登場したバーチャルインスタグラマー・リル・ミケーラ
2016年、バーチャルインスタグラマーの走りとも言えるリル・ミケーラはロサンゼルスのBrudというスタートアップによって運営され、カリフォルニア州ロサンゼルス出身の19歳として登場しました。
現在、150万人のフォロワーを持つインスタグラマーで、楽曲も歌うシンガーとしても活躍しています。

リル・ミケーラInstagramより
リル・ミケーラは、2018-19年秋冬シーズンのファッションウィークで「プラダ(PRADA)」や「モンクレール(MONCLER)」に起用されました。それらのブランドのファッションに身を包んで投稿するといった”人間のインフルエンサー”と同じような活動もしています。
また、VIPとして様々なアーティストのライブを観覧するといった様子や、トランスジェンダーの人権をサポートする活動もしており、昨年末2018年12月には、オリジナルのブランドを立ち上げることを発表しました。
バーチャルインフルエンサーの作る世界初のアパレルブランドとして期待が高まります。
リル・ミケーラのアカウントをハックしたバーチャルインスタグラマー、バミューダ
リル・ミケーラと同じスタートアップによって、もう2名バーチャルインスタグラマーが登場しています。
バミューダは、2018年4月にリル・ミケーラのInstagramアカウントをハックし、話題になりました。
その日、突然リル・ミケーラのアカウントに投稿された画像が全て削除され、投稿画像は全てバミューダにハックされた状態に。
次の日にはミケーラのアカウントは復旧し、バミューダとミケーラ2人のバーチャルインスタグラマーのゴシップに世間が踊らされるという、近未来のSFのような事態に多数のWEBメディアがその一部始終を報じました。

バミューダInstagramより
バミューダも現在、12万人のフォロワーを超えるインスタグラマーとしてアパレルブランドなどで活躍しています。
男性バーチャルインスタグラマー・BLAWKO
https://www.instagram.com/p/BqbJJFvlq4v/
同じくロサンゼルスのスタートアップ・Brudが手がけるBLAWKOは、男性のバーチャルインスタグラマーとして2017年11月に登場しました。
BlawkoはYoutubeチャンネルを設けYoutuberとしても活躍。
毎週水曜日に動画をアップし、自身のことや音楽・カルチャーについて配信しています。
Instagramには、上記3名のバーチャルインスタグラマーの写真や、リアルな人間と一緒に写っている写真も投稿され、リアルとバーチャルの境界が曖昧になる感覚を覚えます。
https://www.instagram.com/p/BmMGK81gTM8/?utm_source=ig_web_copy_link
これらのバーチャルインスタグラマーを運営する、スタートアップ・Brudは2018年にシリコンバレーにて多額の資金調達を実施。
CEOのTrevor McFedriesは、スタートアップの世界に入る前はDJ Skeet Skeetとして知られるDJ兼音楽プロデューサーでした。
CEO:Trevor McFedries(Wikipediaより)
スティーブ青木やChris Brownとともに音楽制作を行い、ケイティーペリーと音楽ツアーを行うなど、様々なアーティストから絶大な支持を集めていました。
音楽の分野で完成を研ぎ澄ましたMcFedriesだからこそ、このような時代の先をいくスタートアップを経営できているのかもしれません。
バーチャルインスタグラマーとバーチャルYoutuberが次なるトレンドを作るか?

AmiYamato YouTubeより
昨年、キズナアイや電脳少女シロといった二次元のアニメコンテンツと融合したバーチャルYoutuberは話題を集めました。
バーチャルYoutuber・Ami Yamatoは、それらの先駆けとも言えます。
2011年6月から配信をスタートさせ、チャンネル登録数は現在13万人。
東京生まれの日本人でロンドン在住という設定で、英語を主体に日常を配信するVideo Bloggerとして登場しました。
モーションキャプチャーではなく、3Dソフトをベースに作成されていると言われ、メイク動画や街を案内する様子の動画など、さながら人間のよう。
Ami Yamato – Youtubeチャンネル
2018年に登場したバーチャルインフルエンサー・noonoouri。
現在22万人フォロワーの彼女は、仏雑誌「フィガロ」の表紙に起用されたり、ディオール(Dior)のリップスティックのプロモーションに抜擢されたりと注目を集めています。
彼女も、Instagramだけではなく、Youtuberとしてメイク動画を投稿するなど、Youtubeでも活動をしています。
Ami yamatoやnoonooouriのように、アニメだけではなく、
よりリアルな3DCGのバーチャルYoutuberも今後世界では増えていく可能性を感じられます。
バーチャルインスタグラマーがファッションを訴求し、バーチャルYoutuberがメイク動画を投稿する。
彼らは実在のインスタグラマーのように広告活動などで収入を得て、ティーンは実在しない存在に憧れを抱く世界がすぐそこにきています。