テクノロジーの分野で急激に発展を遂げる中国。

2018年6月の時点で中国のネットユーザー数は8億200万人に達し、上半期は2017年末比で3.8%増(2968万人増)となり、インターネットの普及率が57.7%に達しました。

オンライン動画ユーザーは6億900万人で、動画コンテンツ業界の市場規模は前年比39.1%増の年間2016億元(1元は約16.33円)以上になる見込みとなっており、同業界は爆発的成長を見せています。
(参考:http://j.people.com.cn/n3/2018/0821/c95952-9492772.html

その中でも最近のトレンドとになってきているのは、「短視頻」と呼ばれる5分以内の短尺のショート動画。
グローバルでもInstagramやSnapchatなどで人気のショート動画ですが、中国でもその波は大きく、
平均的な閲覧時間は、縦型は1分以内、横型では2〜10分以内といわれています。
(参考:
https://tech.sina.com.cn/i/2018-08-26/doc-ihifuvpf8736818.shtml

TikTok(中国語名:抖音)は、中国では1.5億人ユーザーがデイリーで利用するアプリとなり、日本でも大ヒットし昨年の女子高生を中心としたトレンドにもなりました。

今回は中国で様々な動きを見せるショート動画アプリを紹介して行きます。

 

Tiktokのライバル・ショート動画アプリ・Kuaishou

グローバルでヒットを起こした Tiktok のライバルである「Kuaishou」 (Appstore) は一時期、
中国のビデオ共有サービスで天下を取り、誰でも簡単に面白いコンテンツが作れ、かつバズりやすいことが人気を呼びました。

面白い物を作るためならなんでもするのが Kuaishou のユーザー特徴の一つで、一線都市※ではなく比較的小さい三線都市、四線都市のアクティブユーザーを大量に獲得し2016年上半期ランキングTOP10の一位としてランクインしました。(※中国の政治・経済・文化代表的な中心都市は一線都市と呼ばれ、〇線都市は地域・歴史・総合経済力によって都市をレベル分け方)

二線以下の都市に住んでいる・知的ではないユーザー像に対し、一部の中心都市の若者は Kuaishou のコンテンツは恥ずかしい、ダサいと思う風潮も起こりました。このような背景で、もっと若者中心にオシャレなコンテンツ作りに集中した Tiktok が中国をはじめグローバルまでショートビデオのコンテンツ作りをさらなるレベルに盛り上げました。

また、Tiktok に対抗できるよう Kuaishou はブランディングに注力し、テンセントビデオが提供するバラエティー番組「吐槽大会」などの人気番組のスポンサーとしてプロモーションを行っていました。

 

中国2大SNSにもショート動画機能が。WeChatのタイムカプセルとWeiboのストーリー

中国版 Twitter と呼ばれている Weiboでは、2017年4月にショート動画が投稿できるストーリー機能をリリースしました。

フォローしている友だちやタレントの投稿だけではなく、Weibo は独自なロジックを加え、人気ハッシュタグ・人気タレントを表示し、ストーリーごとにコメントを投稿できる機能も追加しました。

 

また、2018年12月末に月間10億人ユーザーを抱える中国チャットアプリ・Wechatが昨年末大幅リニューアルを行い、そこにもショートビデオ機能が追加され大きな話題となりました。
(関連記事:ショートビデオ機能に友達を助ける機能も。10億人ユーザーの中国チャットアプリ・WeChatが大幅リニューアル!

Wechatは、よりTikTokを意識していると見られ、動画の背景に音楽を追加できる機能もあります。

Weiboの強みはタレントのストーリー、WeChatの強みはリアルの友達のショート動画機能なため、ユーザーがニーズによって利用を分けるだろうと考えます。

現在Wechatでは投稿すると全範囲に表示されてしまうため、Instagramストーリーに追加された機能「親しい友達のみに表示」のように、投稿の表示を制限できるようになれば、さらに投稿は増えると予想されます。 

中国では Instagram が規制により利用できないため、一般ユーザーのWeChatのタイムカプセル機能への好感度や、利用意欲は高まる可能性が高いと思われます。

 

ショートビデオのトレンドはVLOG?Weiboでも公式Vlogger認証をスタート!

ショートビデオだけではなく、 VLOG (Video log、ビデオ版ブログ)を含め様々な形のビデオで自分の日常を記録・共有することがブームになり、撮影テクニックの共有ビデオや個人VLOGは空前的に膨大化しています。
(関連記事:Youtuberではない、若者に支持されるVlogger(ヴロガー)って一体なに?

ヨーロッパのタレントから流行り始めたVLOG は、中国でも本格的にスマホで綺麗なビデオを撮影・編集できるコミュニティ属性つきのサービスが複数流行っています。

bilibiliでのVLOG検索結果

中国版ニコニコ動画と呼ばれるbilibiliでも、VLOGの投稿が見られ、30日VLOGを投稿し続けるチャレンジを求めるプロモーションを行なっています。

 

中国版 Twitter ・Weiboでは、「視頻」タブを設けビデオコンテンツを充実させ Weibo ストーリーや VLOG のサブタブも提供しています。

また、月に4本のVLOGを投稿する条件で、Weiboが公式にVloggerを認証をする取り組みも始めています。

Vloggerとして認証済みのクリエイターアカウントはVLOGタブや公式アカウントにレコメンドされるチャンスが増やし、オンラインオフラインのテクニックトレーニングも支援され、優先的に広告機能などが利用可能です。

 

中国Vloggerは、様々なプラットフォームでVLOG配信をするのが一般的。

Vloggerの動画配信方法は、異なるプラットフォームに同時に投稿をするのが一般的です。海外移住をしている中国人Vlogger・ RAINIE田 は、 Weiboはもちろん、Youtube・Instagramを初め、BilibiliやYoutubeでもアカウントを所有しています。
Weibo フォロワー数:71万
Bilibili フォロワー数:88.1万
YouTube フォロワー数:35万
Instagram フォロワー数:18万

 

VLOGは一般人だけではなく、芸能人やタレントも活用しています。
ネット上で演技力を酷評されていた若手女優・欧陽娜娜(オーヤン・ナナ)は2018年2月から VLOG をアップし始め、留学生活の紹介からシャンプー広告現場の映像まで幅広いテーマで VLOG を撮影。可愛い素顔が拡散されイメージチェンジに成功しました。

最新のVLOGでは、広告撮影現場を撮影し2日で630万の再生数を獲得しました。
欧陽娜娜は、中国タレントVlogger第一人者とも言われています。

 

中国初の国産少年アイドルグループ TFBOYS のメンバー・王源も、欧陽娜娜の次に VLOG にチャレンジ。

18歳の誕生日をキッカケに4本の VLOG を発表し、平均再生数が700万を突破し、もっとも再生数が多い VLOG は936万回も再生されました。

初心者である私も、花火大会の思い出を作るためにVLOG を編集したことがあります。
VLOGとはどういったものかのご参考にご覧ください。

Youtuberのように企画や番組性のあることをするだけではなく、ただ日常を配信することでより身近にインフルエンサーを感じられるVLOGのブームは、今後も広がって行きそうです。

 

手軽にクオリティの高い動画が。スマホで編集できるVLOGアプリが若者に人気。

そんな中、中国のIT企業からは、いくつかのVLOGに使いやすい動画編集アプリが登場しています。
これらは手軽にクオリティの高い動画がが編集できるため、若者を中心に人気を集めています。

VUE – プロの愛用ツールとフィルター (Appstore)

 

猫饼 – もっとも簡単な VLOG ツール (Appstore)

 

Onetake – Vlog & Video Editing (Appstore)

 

こうしたビデオ編集ツールはVLOGだけに使われるのではなく、SNSに投稿するショートビデオの編集アプリとして活用する若者たちもたくさんいます。


ショートビデオだけではなく、自分で簡単に編集ができるVLOGは、新しいブームとして一般人やタレント誰でも簡単に自分をアピールし注目を集めることができるようになっている今。
2019年の中国動画市場がさらに広がっていくことを予感させます。

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たくろ。
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たくろ。

1992年生まれ。中国出身。東京のIT企業でプロダクトの企画ディレクター・マネジメントをやっています。インターネット大好き、UX大事。中国におけるトレンド最前線を独自のセンサーから配信。