2019.3.29

今や、SNSを筆頭に、デジタル施策はマーケティングに欠かすことができない。特に、若者のSNS利用率はとても高く、若者にターゲティングした際、企業側もうまくSNSを活用することが求められる。

今回は、そんなデジタルマーケティングにまつわる“今さら聞けない単語”を、それらにまつわるCOMPASSの過去記事と共に紹介する。

 

IGTVをはじめとする縦型動画をおさえる

今や、SNSの利用に欠かせなくなったのがスマートフォンの存在だ。2016年には、国内の全世代のスマートフォン所持率が71%、20代の所持率が94%に達した。そして、スマートフォンの普及に合わせる形で、SNSには「縦型コンテンツ」と「動画コンテンツ」、さらにはそれらが合体した「縦型動画コンテンツ」が増加している。

例えば、昨年、Instagramは縦型動画サービス「IGTV」を開始した。IGTVは最大60分までの縦型動画を楽しめるサービスだ。IGTVが開始されるまで、Instagramには最大60秒の動画しか投稿することができなかった(フィードで最大60秒、ストーリーズで最大15秒)。この大幅な投稿サイズの増加は、動画コンテンツの需要の高まりを象徴している出来事と言える。(IGTVの詳細についてはこちらを参照。)

また、Instagramの活用には、最大15秒までの動画を投稿できるストーリーズの存在も欠かせない。ストーリーズは、投稿してから24時間で投稿が自動で消える機能を持っている。その性質から、ユーザーはストーリーズの視聴・投稿の両者に対してのハードルが低い傾向がある。ストーリーズでは、友人の投稿を開き、15秒が経過すると自動的に次の友人の投稿が始まるため、その性質からストーリーズ広告をうまく活用する企業も増えている。

                                                                                     

COMPASSでは、昨年、IGTVを中心にした縦型動画に関する10代から30代女性アンケート記事を公開。他にも、昨年の最新ストーリーズ広告活用事例や、Instagramに関する様々な事例について紹介しているので、こちらも併せて参照いただきたい。

 

若者マーケなら押さえておこう!TikTokとSnapchatは中高生に大人気!?

Instagram以外にも、人気のある縦型動画サービスは多数存在する。様々なサービスが存在する中で、今、中高生をはじめとする若者に特に人気があるのはTikTokだ。TikTokは2016年10月に中国版がリリースされ、2017年夏にグローバル展開を開始したショートムービーアプリ。2018年には世界のユーザー数が2億人を突破、さらには2018年第一四半期のApp Storeでのダウンロード数が4,580万回を記録するなど、今最も勢いがあるSNSと言っていいだろう。

TikTokは音楽に合わせて口パクとダンスをするSNSで、人気の秘訣はその操作性にある。アプリ内には豊富な音楽や画像処理フィルターが用意されており、また、バズっている動画のダンスを参考に動画を作るため、誰でも簡単に動画を作成できる。TikTokはアプリの持つ特徴から、音楽やダンスとの親和性も高く、最近では様々な分野のプロモーションに活用されている。

 

COMPASSでは、過去にTikTokのユーザー分析やプロモーション事例の紹介記事、さらには現役の女子高生にTikTokを中心とした動画サービスに対するインタビュー記事を公開している。

TikTokだけではなく、Snapchatも中高生の間で人気を誇る縦型動画サービスだ。Snapchatは2011年にアメリカでサービスを開始し、日本でもすでに数年前から多くのユーザーが存在する動画アプリ。Snapchatは、前述したInstagramのストーリーズと同じく、一定時間が経つと自動で投稿が消える機能を持つ。それゆえに、Instagramのストーリーズに取って代わられたように思われがちである。しかし、SnapchatにはInstagramにはない独自の「個別コミュニケーション文化」が存在し、まだまだ中高生の間で人気は高い。COMPASSでは、Snapchatについても現役女子高生についてインタビューを行っている。類似した機能を持つストーリーズとの使い分けや、その他動画サービスとの違いなどについて、実際のユーザーの意見がわかる記事となっているので、ぜひ参照いただきたい。

 

ブランドとの親和性が高い「ライブ配信」と「インフルエンサー」

縦型動画サービスについて様々紹介してきたが、忘れてはいけないのが、「ライブ配信サービス」の存在だ。スマートフォンや4G回線、街中でのWiFiの普及などにより、どこでも気軽に配信を実施・視聴できるようになった。ライブ配信サービスは、動画投稿サービスに比べ配信者(投稿者)と視聴者の距離がとても近いことが特徴だ。視聴者とリアルタイムで意見交換ができることから、ブランドのリリース発表などがライブ配信で行われるケースも最近は増えている。

また、現在普及しているライブ配信サービスの多くには投げ銭の機能(サービスによって呼び名は異なる)があり、リアルタイムのコメントだけでなく、視聴者が直接配信者を応援できる感覚が味わえるのも人気の秘密。

現在、様々なライブ配信サービスが存在しているが、その中で特に人気のもの、面白い機能を持ったもの7選をこちらで紹介している。

実際にライブ配信を毎日行う現役大学生による、ライブ配信サービスに対する所感はこちらから。

ここまで「動画」に関する単語を紹介してきたが、忘れてはいけないのが、「Vlog」と「インフルエンサー」の存在だ。VlogとはVideo blogの略称で、文字通り動画を用いて日常の様子を発信すること、その発信物のことを指す。また、Vlogを発信する人をVloggerと呼んでおり、Youtuberやライブ配信者がこれに当たる。動画投稿やライブ配信を行う人の中には、もともと知名度の高いタレントなどもいるが、一般人でありながらも動画投稿・ライブ配信によって知名度・影響力をあげた人も多くいる。知名度・影響力を持つ人々はインフルエンサーと呼ばれ、動画・ライブという媒体との相性からブランドのプロモーションに起用されることが多々あり、ブランドにとってもインフルエンサーをうまく起用することが重視されている。

 

今回紹介したのは、今のSNSマーケティングにおいて欠かせないホットワードばかりだ。特に近年、「動画」にまつわる領域はユーザーにとっても企業にとっても盛り上がりを見せている。

 

Written by
竹林広
1996年生まれのフリーライター。京都出身。慶應義塾大学文学部に在学し、人間科学を専攻。フリーライターの父を持ち、父の働く姿を見てライター業に興味を持つ。趣味は麻雀。
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竹林広
1996年生まれのフリーライター。京都出身。慶應義塾大学文学部に在学し、人間科学を専攻。フリーライターの父を持ち、父の働く姿を見てライター業に興味を持つ。趣味は麻雀。
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